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身体の観察・楽器の構えに関係する氣づき

身体の後側では、以前はたびたび痛みがありましたが、
今はほとんど改善し腰痛や肩こりはありません。

ちょっと前まで、前側はあまり困った感じはしていませんでした。

でも実際は前側に関係していろいろあることも少しずつわかってきました。
顎から脚まで・・・!!
全部一緒に。
1つ1つ順番に。

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ファシア

ファシアを学んでいくと、
身体の組織は様々な膜と層構造があり、
様々な細胞と構成物が包み包まれて相互にその機能を保ち、
支えていることがわかります。

ファシアの定義はまだ用語もいろいろにみられて、
定まっていない現在も進行中の分野です。
筋膜とひとまとめにせず、
その詳細な機能を解剖手法によって研究しているステッコの研究に基づいた、
ファシアの仕組みを少し学んでいます。

ファシアは浅層・深層があり、様々な構造をつないで機能しているシートです。
ファシアを通して骨や筋肉の動きは各所に伝わって、
それがさらに全体の機能をつなぎ統合する重要な働きをしていることがわかります。



筋肉は細胞の束となって、束ごとにまとめる膜があって、
腱になって、腱とつながる膜は各機能とつながる構造に働きかけます
個別の筋が力を伝えるために、
それぞれに動けるようなすべり面があったり、
可動性をつないでいる構造がファシア層です。


写真で見るとお腹の筋のついている腹直筋鞘背中の筋のついている深層の腸腰ファシアは、
白い繊維が広がって見えますが、働きも広範囲に関わっています。
細い繊維が方向性を持ちつつ重なっているのがわかります。
筋肉のラインに沿って、前側、後ろ側と構造を支えたり伝えて(筋ファシア展開)連動しています。
アナトミー・トレイン(トーマス・マイヤー)


マッサージやテーピングもファシアの展開方向にされることが効果的なのもなるほどです。
ストレッチは、筋を取り巻く組織の温度を高めることで、コラーゲンなどの流動性を高める必要があるということでした。

そして1分ほどの持続的なストレッチでは80%ほど可動性を高めるそうです。
温めることで動きがよくなるること、
ストレッチにはある程度時間がかかるということも、要チェックですね。

学び始めなので大まかです、もし間違っていたらごめんなさい、修正します。
また学んで今後も書いてみます。

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座禅

春から瞑想をするようになって、
結跏趺坐という脚をももにのせる座り方で瞑想していました。
始めは太ももの厚みで足首がきついし、
しびれて痛くて大変でした。

痛いことも観察し、
もぞもぞしたり何とかやってました。
ようやく半年過ぎた頃、
脚のストレッチがされてきて、
痛みが少なくなってきました。
1時間後に立ち上がる時のしびれも、
だんだん回復が早くなってきました。

小さい動きをよくよく観察していくと、
もっとお尻の方が動けると気がつきました。
太もも前側からお腹、
反対後の太ももから骨盤背中の様子。
表面、中の方、
どんな感じ?

静かに観察していたら、おっ?!
普段あまり気がつかない内臓の方に動きがあって驚いた。
身体に入っていた力を気がつくたびに緩めていくと、
自然に脊椎の動きも起きました。

どうやら、骨盤の股関節回りで、
前側が強く引っ張ってギュッと締めていました。
そういえば、考えてみると呼吸でお腹があまり動いていません。

股関節の動きは身体の前側のつながりがあって、
前側の腹直筋鞘や大腿ファシアのつながりを動きにくくしていたのだと、
わかりました。


静かに座り続けてみると、
力の入っているところにあちこち氣づくことができました。
呼吸の動きは、
吸うと胸郭が広がる動きを思いながら。
息が入ったら、
お腹はもっとゆったり広がっていいのだね~。

またお腹をすぐにギュッと締めたくなります💦
お腹とお尻、ずっと引っ込めようとしていたんだなぁ・・・
股関節の働きために、お腹も腿も緩められることも必要でした。


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演奏の場面ではどうでしょうか。

動き出そうとするときの、股関節や脊椎の様子はどうでしょう。
頭の動きからつながっているかしら。

私自身は身体の前側を固くしている自覚があまりなかったのでしたが、
どうもこれがしぶとくて、喉・首・顎に関係していると確信した。

そういえば、家でリラックスして練習しているときはエンドピンは長めでいいのに、
外で実際の演奏を聴いてもらうような場面になると、ちょっと短い方が安心。
エンドピンが短い方がいいと思うのは、
その方がしっかり弾けるような氣がする弾き方に戻りたくなるのです。
身体の前側を屈める、縮めている動きは、
ちょっとした緊張に表れているようです。


脚からお腹にはいる力に気がついて、
胸部から首への緊張について、開放することを試みます。

以前に書いた親指の伸びていける方向性のアイディア、
呼吸の動き、身体の前側でお腹周りのつながりなど、
頭の動きから一緒につながる動きとして思い出してみよう。

全部一緒に一つ1つ1つ順番に。
そして、静かに少し時間をとってみる、
もう一度やると決めて動く。
言葉にするとこんな様子かな。
実験はつづく。



最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。

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アレクサンダー・テクニークとは?
このところあらためて文章にすることを考えており、書いてみます。



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F・Ⅿ・アレクサンダーさん(1869~1955)は、
オーストラリアのタスマニア生まれ、シェイクスピアの朗誦家として活躍中(20歳ころ)に、
声が出なくなってしまって舞台に立つことが困難になりました。

医者の治療による根本的解決策がないと判断したことから、
その原因について自ら解明する決心をし、
「自分が声を出すときに何をしているのか」に着目し観察していきました。

自分全体をどのように使っているのかという詳細な探求となり、
その過程で問題が解消されただけでなく、
のちにそれがどの人にも同様に起きている現象で、
人間に基本的でとても重要な働きがあることを確信しました。

それらはアレクサンダーの発見、
アレクサンダーの原理となっています。


海外の演劇や音楽系の大学などでは、
教育カリキュラムにも取りいれられ学ばれています。
それは、演奏する自分自身の使い方について、
繊細な変化が明確になっていくことが、
動きと表現の質につながるからと言えるでしょう。

音楽を表現するためにたくさんの課題に取り組む中で、
あるいは日常の活動において、
様々な緊張の影響が及んでいます。

またその人の表現は、
個性や習慣、
意思と選択、
姿勢・態度という様なふるまいや、
その時々の対応を表していることでしょう。

心と身体の働きは、
切り離して考えられない自分全体です。

自分全体の働きの中で、
適正なバランス感覚を得にくい状態ななっているとき、
やりにくさ、がん張り過ぎや、不必要な動き、
混乱、焦りなどをもたらします。

ここで現れる痛みや不快感は、
間違った方向の望ましくないやり方へ進んでいるよ!
という注意信号なのです。

わたしたちはだれもが、
生きていくすべての場面で、
様々な刺激にいつも反応しています。

また現代は、早く結果を得ようとしたり、
こうあるべきというような正しさについての習慣的な反応に、
とても深く影響されてしまっていることにも、
気がつきにくくなっています。


本来持っている機能を阻害してしまっているとき、
根本的な改善を行わず対処療法的に部分のみに取り組んでも、
問題が解決されずまた他の困難さをも生み出してしまうのです。

その人の全体的な使い方に気がつけるように取り組み、
本来持っている機能を回復すること、
手段を選択していくための方法が重要であると、
アレクサンダーさんは考えました。

今起きていること、
その人の使い方・在り方を受け止めて認識していくことが大切です。
習慣的な反応にとらわれない新しさを可能にしていけるように、
その人の望みに向かう活動となっていきます。

目的を達成していくための、
一つ一つの関係性を見出して意識的な選択ができるプロセスは、
機能的な使い方の回復によって、
必要な選択ができるようにして行けることで、
困難に思われることに取り組む意欲や、
未知の体験へ興味と喜びをもって、
進んでいくことができるようになるのです。


基本的な特徴として、
頭と脊椎の関係性から、
その人の全体がどのように協調していくのかを、
体験しながら学びます。



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アレクサンダーテクニークを言葉で説明するわかりにくさ、
何それ??となってしまうのです。
実際には、体験することから理解を進めていけるものです。

「自分全体」「使い方」ということばはとてもよく出てきますが、
はじめはピンとこないかもしれません。

身体と心は、別々には切り離せない一体のものだなぁ!と腑に落ちると、
自分にもっと優しくしてあげようと思えるのです。
そうすると、相手のことももっと理解できるようになってくるでしょうか。



身体の37兆もの細胞(「♯働く細胞」による)はそれぞれの機能によって、
状況に応じて選択を重ねています。

自分の中側で、ほとんど見えないたくさんの働きの中でも、
いつも必要な選択が行われていく道のりがあると認識すると驚嘆せざるを得ませんし、
自分自身の世界がまた違って見えてくるのではないでしょうか。


最後までお読みいただきどうもありがとうございました。

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