康裕先生の授業から。

「いすに座っている時、立っているときも、
いつも自分の身体全体を思いだしてみましょう。」

例えば、自分の重さを普段は忘れているけれど、
動こうとした時に、重たくて大変と思う時があります。
動きにくいなと感じることもあります。

ドスンと座りこんでいる自分に気付いて、
その時、もっと椅子に軽く座っていることができるのだ、と知ったら、
自分をもっと軽く扱うことができました。
バランスの移動で立ち上がるのもスッとスムーズになります。

立っていて、自分の重さを身体全体でどんなふうにバランスするかで、
様子が見た目にも明らかに違ってきます。

身体からやって来るたくさんの情報にもっと気付いて、
そして気持良く動いていたいと思いました。


お仕事や、演奏の時に、
または電車の中で、思いだしてみてください。

周りのみんなはちょっとお疲れの様子かもしれませんが、
ご自身はいかがですか?

頭が動くこと、頭のてっぺんが一番高い所に居続けて、
そして全部がついてくることを思い出して、
そこから周りを眺めてみてください。

たぶん周りの見え方が変わります
遠くも良く見えてきます。
息がスッと入ってきませんか。

気分もなんだか晴れやかです。
血行が良くなって、身体の中からじんわり温かくなってくるかもしれません。


「頭が動いて、身体全部がついてくる」と意識している状態は、
何かふだんと違う様子になってくるのがわかるでしょうか。


車の教習所に行き、初めて路上に出たとき、周りの景色が違って見えました。
自分の視点や意識する状態が変わったら、
同じ景色も、まるで違う世界が広がったように思えた記憶があります。

どんなふうに座るか、立っているかは、
その時の行動・動きの質に深く関わってくるということです。

心や意識も共に働いています。
そして長い間に、その人の様子を作って行くものなのですね。


ちなみに姿勢に関わる脊椎について、
「動きの解剖学」の記述より要約すると、

<体幹の背部に位置する深層筋は脊柱筋と呼ばれ、
小さな筋肉なので、横たわったところから起き上がるようなときには力は無いけれど、
脊柱をまっすぐに保つために脊柱筋は協調して働き、
各椎骨レベルできわめて正確に機能する。

垂直位ではバランスを取る仕事に働き続け
立っている時はほぼ常に働き
これらはとても活動的な筋肉であり、
疲労することなく長時間働くことができる。

脊柱筋の助けを借りて、
頭部は一日中ずっと『頸の上に座って』いられるのである。>

とあります。

身体のたくさんのパーツは頭を載せて連結し、
ほんのちょっとした働きも連動しています。

頭がちょうどよくバランスを取り続けて動いていることが、
全体のまとまりを良くします。

立っていても座っていても、
全身の働きにつながっているのですね。

気持良く動くためには、このバランスはとても大切で、
身体とバランスの様子は、
意識を向けることでより気付いていけるようになって、
実感できます。

動きの中にバランスがあるので、
固まることをしない、
むしろ動き続けていいのだと思ってみます。

安定は、中で対応し続けることができることと理解できます。

康裕先生は動きながらふくらはぎは柔らかくなっていて、
触らせて頂いてビックリです。

ヴィヴィアン先生もどこも固まらないように、
とおしゃっていました。

演奏していて、できたりできなかったりする。
そんな時、全体をうまいことまとめてやってくれるのは、
結局、このバランスの働きなのだと、毎回レッスンで気付かされるのでした。 

頭の動きから首が上に伸びていき、体に広がりを持つ。
それがとても気持ち良く、体を機能的に動かしやすくしてくれるのです。

本当に小さな動きから、全体のつながりを見ていく。
指先から、もっと繊細に動きだしたら、
肘や腕や肩甲骨はどんなつながりで動くでしょうか。

 
自分がどうバランスをするかは、
意識的にしていけるもの


というのは、つい先日もバレエのバーレッスンで、
先生の問いかけで、
「手をどのようにバーに置くか?」を考えたら、
ずいぶん体が違ったのです。

バーに頼って体を動かすより、
いつでも手が離せそうに触れるている方が、
バランスや感度は断然良くなりました。

頭が上に動くこと思い続けながら、
自分の力で自分の中からしっかり支えることが、
ポイントでした。

すぐに動き出せそうな身体でいる。
頭から足の指先まで、
いつも体の中に動きがある。

片足で立ち、もう片方の脚を上げて行き、
そして手をそっと離して、
腕も身体のバランスを作る。

なるほど、同じように楽器との関係を考えたらどうかしら
と、思いました。

そのポーズのまま、
顔を身体の正面から横に向けていく動きだけでも、
バランスは難しく感じます。

顔を動かせば脊柱にひねりが生まれます。
そのためのバランスが変わって行くのですね。

あるポーズ(型)は全体の動きの中の、一つの場面。
その動きの流れはどこからくるのか考えます。
頭がうごけるように、そうすることで身体全部がついてくるように。
機能的に、流れをもっとスムーズに美しくしたい。

バレエは健康のために大人になって始めた趣味で、
基礎練習をゆったりマイペースで10年。
なかなかハードですが、
うまく体を使えるときはとても身体が軽く感じます。

奇麗に動けると嬉しいです。
音楽に合わせて、
身体の隅々まで意識しながら動かしていくレッスンは楽しいです。

軽やかに力強い動きをできるようになりたい。
そして気持ち良く動くことを、
楽しみたいといます。


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