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2014年04月

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ヴィヴィアン先生に演奏を見ていただきました。


こんな機会はめったにない事ですので、勇気を出して弾きました。
<まな板の上の鯉>状態です。

まず演奏についてコメントして下さり、私の気持ちを和らげて下さいました
そして体に触れながら、
「ちよっと頑張りすぎてるわね・・・息をしてないみたいよ」

それからなんと、先生が椅子にお座りになっている腿の上に私を座らせて、
身体を受け止めて下さいました。
そしてすっかり身体を預けられるまで、待っていらっしゃるのです。
「こうするとあなたの身体の様子を感じることができるのよ」

先生の上にどれくらい乗っかっていいのだろう?
自分を支えながら先生に少しずつ重さをゆだねます。
「すっかりゆだねてくれましたね」
こんな風に座る・・・?!
想像もできなかった、それは初めての柔らかなバランス感でした。
椅子の上でどんな身体の柔らかさがあって座骨の上でバランスするのか、言葉ではなくほんとうに身を持って分からせて下さいました。

何か頑張って踏ん張って、脚も胴体も固まっていたと気付きました。
頑張ること固まることをしないで、柔らかさを保つことができる。
それから椅子に座ったら、椅子の座面の感触もよくわかります。
脚はもっと自由になりました。


脚は胴体に繋がり、呼吸にも影響があって、椅子の座り方で息の入り方も違います。
呼吸を荒げないようにと考えたことが、息をしにくくさせていたのにも思い当たりました。
胴体の柔軟性は呼吸も助けてくれる。
もっと楽に自然に息が入ってくるように。


身体の在り方をまず教えて下さいました。
そして緊張していた私を、丸ごと受け止めて頂いたことがとてもありがたかった・・・。



昨年サラ・バーカー先生のレッスンの時には、身体を上・前に方向づけ、ほとんど立ちあがりそうなくらいの、かつてない全身の伸びやかさが、腕まで繋がったら、本当に何もしていないくらいの軽い弓の動きから、驚くような豊かな響きが生まれたのが、とても衝撃的でした。

ヴィヴィアン先生に教えていただいたボーイングについては、また別に書きたいと思います。



最後までお読みいただきまして、どうもありがとうございました。
 

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巨匠カザルス氏の教えを受けたチェリストで、アレクサンダーテクニーク教師のヴィヴィアン先生。
とてもパワフルでいらっしゃいます。

11歳ですでに演奏活動をしていた天才ですが、その後カザルス氏に出会うことによって、演奏においてとても大切なことを、本当に一から学び直すことになったのだそうです。

先生の御本<自然に演奏して下さい>にも書かれている、そのレッスンの様子などとても興味深いお話を直接お聞きする事が出来ました。

1音を作りあげていく為の、それは気の遠くなるほどの細やかさを、カザルス先生から学ばれたこと・・・。
カザルス先生の教えで良く言われた大切な言葉に、『必要な事だけやりなさい』というのがあったそうです。

やらなくていい事が、たくさんある。
たくさんある、やらなくていい事を見つけて、まちがった事を、止められるようにする。
正しさを思うことで首を固めているのを、止められたら、そうすれば、伸びて広がっていくことが出来る。
いいバランスを得るには、身体がどの関節も筋肉も、固まっていないように。

頑張っていたら・・・固まってしまう。
その代わりに何をする?
伸びて広がること。

そして考えたい事は、心と体がうまく働くことが、よい演奏することより先に来る、ということ。

日常生活の中で、ざまざまな必要な動きの、たとえば立ったり・座ったり、見る・重さを扱う・息を吸う・・・などなどに、いつもと違うやり方でどんな可能性があるだろう?
どれくらいの動きの自由さを、もっと自分に与えることが出来るだろうか。

演奏の事以外の自由さも、とても大切。
技術を身につけるという事は、日常生活に、豊かさを積み上げ伸ばしてくれるもの。
いつもの自分の使い方、生活の動きの豊かさは、演奏に取り入れることができる。
演奏は生活の一部なのだから。

以上レッスンメモより


自然に 1


最後までお読みいただきまして、どうもありがとうございました。

 

初めて触れる音

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K0010062あたたかな陽ざし。
爽やかないい風が吹いています。


楽器とどんな風に出会いましたか?
初めて手にした時、どんな感じがしたでしょうか。

その大きさ。ふしぎな形。
感触。重さ。
材質や艶、輝き、装飾・・・。
きっとどんな楽器でも、その美しさと神秘に心を奪われる瞬間です。
ちょっと神妙になったり。不思議な魅力があります。

アップライトピアノが家に届いた7歳のとき。
大きくどっしりと立派で黒く鏡のようにつやつやな姿、真っ白と黒の対比が綺麗な鍵盤。
わくわくしました。
でたらめだけれどいっぱい音を弾きました。

音の出るものに触るのって、なんであんなに惹かれるのでしょう。
楽器じゃなくても。
先日お友達に陶器の素敵なカップのセットを頂きました。
丸くふちの波うった形、
両手の平に収まるくらいの大きさから入れ子になっていて、4つがだんだん小さくなり重ねられます。
花の模様がそれぞれ違ってデザインされています。
美しくてとっても気に入って、並べて飾っています。

眺めていたら指先ではじきたくなりました。
ちょっと期待しているんです。いい音がするんじゃないかなって!(お茶碗って買う時はじいいてみたくなりませんか?)
♪~♪~♪~♪~!やっぱり、うれしい~期待以上。
それぞれ澄んだ高い音がします。
いい音がすると幸せ。ちょっと感動。


そして、楽器にはじめて触れた方との体験レッスンにて。
見て触れるところからお手伝いします。

途中省略・・・構えて、左手はチェロの肩に、
右手は弓を持って右膝の上辺りで休むところまで、できました。
弓を握ったままピッツィカートでボンボン大きくはじいて頂きました。
ちょっと遠慮がちでした。
壊れませんから大丈夫ですよ~
そのまま握った弓で音の出る仕組みを試してみながら、
それぞれの弦を弾いていきました。
大きな響きで鳴らすことが出来ました。

どうでしたか?楽器とお友達になれそうですか?とお尋ねしましたら、
「感動しました。」とおっしゃってくださいました。
そんな風に出会って頂けたら、とっても嬉しいです。
チェロ弾きさんがまた一人増えました。

楽器と過ごす時間。
いつもそのたびに、
楽器との素敵な出会いがありますように。


最後までお読みいただきまして、どうもありがとうございました。




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木々の新緑がのびのびと、勢いをましてきました。
風にそよぐ枝先の葉っぱたちは軽やかで、見上げていると、とてもいい気持になれます。


「今何を考えていますか?」
アレクサンダーの先生はこの問いかけを、たくさんたくさんなさいます。
はじめは、戸惑います。

何かおかしなことをしただろうか?そう思ってしまいます。
自分が考えていることを逐一尋ねられることは驚きです。

やっていることに、どんな考えがあるかを尋ねられるのです。
思わずやっていることは、ほんとうに普通にいろいろあります。

先生は、やっていたことをご覧になり尋ねます。
「今何をしようと思ってやっていたの?」
あらためて考えるきっかけを与えて下さるので、ん・・・!?と手を止めて考えます。

なんだろう?いつもやってるようになんとなく動いてたかな・・・
いつものやり方になる考えに気付くための、問いかけです。
やりたい事をはっきり意図する事を、促されています。

目的がはっきりしたら、それをどのようにやるのか。
自分で自分の動き方をじっくり観察しながらやってみます。
どうやっているのかな?
観察していくだけでも、その動き方は随分と丁寧になってきます。

やりたい事がその目的にふさわしいやり方でできるように、そのための考え・やり方を選択できるようにするために。
まず自分全体のチューニング。<やりたい事をやるために、頭が動けて自分全部が付いてくる>


どんな考えを持って、どんなやり方をするのか。
今のあり方に気付く。
1つ1つの考え方、やり方をもっともっと選ぶことが出来る!
それを練習していきます。



最後までお読みいただきまして、どうもありがとうございました。

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人前で話すとき、たくさんの人がいる広いところで話すことが苦手で声が小さくて、のどが詰まってしまい、困ったなぁと思っていました。

困ったことについてサポートを受けるという事が、ようやく私にとってだいぶ自然なことになって、素直に何とかしたいなぁという気持ちになりました。

どうも出し方が違う。
ささやくような、つぶやくような頼りなさがある。
伝えたい事が本当になければ、声は出しにくいみたい。

これまでたびたび、歌う人のレッスンを見ていて、「自分の本当の声で歌いたい」という望みと、「歌で伝えたいことは何ですか?」という問いかけが、心に残っています。

先輩にお話してお願いしてみました。
「もっと良く聞こえるように話したいのですが、どうやって声を出したらいいのですか?教えてください。」

そうすると、快く引き受けて答えて下さいました。
「息が下から上にあがってくると思ってね・・・口の軟口蓋にあてると思って・・・」

そうでした。レッスンで良く見て聞いていたことです。
それを復唱して、自分でやってみようとしていませんでした!そう言うと、「もう声が違ってたね」とおっしゃいました。

「そして鼻の奥にも響くところがあるよ・・・」
鼻腔ですね、響くスペースがある!
自分にあんまり関係ないように思っていました。

知っているのと、実際にやることを具体的に意識してやってみることの違いは大きいです。
エリコ先生ありがとうございました。

もうひとつ思い当たるのは、<自分のサイズに合った声>ということ。
楽器は大きいほうが低い音がする。自分は結構背が高い。
考えてみると、私はもう小学生のころから随分大きくて中学生で今の背の高さです。

いつまでも、子供のような声の高さの感覚でいたような気もします・・・アップデートが必要なようです。
大人の女性の落ち着いた優しい通る声になりたいと思いました。

自分らしい声。
伝えたい事。
またこれから考えていきたいです。


最後までお読みいただきありがとうございました。




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土手にかわいい土筆がたくさん出てました。
欅の新緑も柔らかに芽吹いてます。


チェロの生徒さんとのレッスンにて。
私自身が学んだこと、どんどん実践(実験!)してみています。

椅子に座るとき
楽器を構えるとき
弓を持つ時
弓を弦のところにもってくるとき
指を弦にもってくるとき・・・

どんなふうにやっているかしら?
何を意識しているでしょう?
良く観察してみます。

本当に基本的なところで、今まで身に付いているやりかたを、よくよく観察してみましょう。
とっても丁寧に見ていくと、問題を1つ1つクリアにしていくことができそうです。

何かやりにくさや、困ったことはあるでしょうか?
ご本人がどう考えているかお聞きしててみます。

「指に力が入ってしまう・・・できない。」

数回のレッスンで座り方や構え、持ち方をたどりながらやってきて、今回は指の弦への触り方、置き方、動かし方について取り組んでみました。
困っていることをしなくてもすむようになる為に、ちょっと丁寧にいろいろ試してみます。
今までのやり方とは違うやり方もできるように。

叩かないで
ゆっくり弦に触れる
角度はいろいろ
指に響きを感じられるくらいに
音程はとった音を良く聞きましょう
響きはどうですか?
その指を離すところまでを意識して・・・などなど

そうそう、頭の動けることも思い出してね
そうしたらどんなことが起きるでしょうか?

違うやり方でやってみると、「えっ!そんな!」って戸惑うのですが、そこにはたいてい、「~しないとだめ!~してはいけない!」という思いがあったのですね。

「あれ?これでもいいんだ。。。音はこっちがいいです!」

共鳴も感じられ、響きが増してくると音程も安定してきます。
弓との相互関係もちょっとわかってきますね。

すこしなじむと、「あぁ!できます~!」
びっくり、そして笑顔です。

「力をあんなに入れなくてもいいんですね~。音が全然違います!」
今回は音の違いが明らかにわかって、嬉しそうでした。

私も嬉しいです~!
左指の使い方も響きにとても影響がありますね。
私もとても勉強になりました。ありがとう!



最後までお読みいただきまして、どうもありがとうございました。



はじめの一歩・・・やりたいことをやる為に

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桜が満開ですね。嬉しくて幸せな時期です。K0010094


アレクサンダー・テクニーク(ボディ・チャンスメソッド)を学び、1年になりました。
まずそのきっかけになった事について書いてみますね。

数年前趣味のバレエを通じて、アレクサンダーテクニークとボディマッピングというものを知り、関連の本を興味を持って何冊か読みました。
身体の使い方に変化があると、それが演奏にも共通すると思っていたので、その視点で演奏をもっと変えていける、可能性があるのを感じました。
演奏するのに伴う緊張がどうにかならないものか、という思いがありました。


バジル先生の体験グループレッスンで、管楽器のTp.Hr.の方たちと一緒に受けました。
体験してみて。
実際に初めてのレッスンですぐに指摘されたのは、チェロを弾く時に顎を下へ引いて、胸の上の方を後に引いている、ということでした。
自分がやっていたことで起こる、身体の緊張に気付かされ、そして頭のことを思うこと、『頭が動けて 身体全部がついてくる』と考えてやってみることを教わりました。

最初は戸惑いましたが、「フレーズごと、ブレスごと、ボーイングごと、何でもいいから『まず頭、頭、・・・』と思う」でやってみました。
頭が動けるように思う、そうすることで首を後へ引く緊張が緩みました。

身体も動きが変わって、演奏の音は響きの質が変わりました。
変化が一緒にいた人たちにも分かり、自分でも驚きでした。
これがまず最初の体験でした。

その後も頭の事を思い出していると、街中や客席の人達やまわりが、ずっとよく見えるようにもなりました。
すぐに前と音が変わったね!と言われることがありました。


それから間もなく、バジル先生の音楽家の為のワークショップに2つ参加しました。
知っていたら役に立つ身体こと、いいと思ってやっていたこと、やらなくてよかったこと。
思考が身体に及ぼす影響や、役立つ考え方。
参加した方たちそれぞれの変化と驚きがわかり、皆さんと同様に、私も希望が湧いてきました。
そして音楽プロコースに入り、学ぶことに決めました。

いつもやっていること、身体に起きていることは、考えることと繋がっている。
そのことに気付き、それをしなくて済むように、より目的にふさわしい動きをする為に、まず考えたいことの中心にあるのが、
『やりたいことをやる為に 頭が動けて 自分全部がついてくる』なのです。

この学びにはいつも、新しい発見の驚きと、変化への希望があります。
これまで学んだことについても、これから整理して書いていきたいと思います。



最後までお読みいただきまして、どうもありがとうございました。

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