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先日、康裕先生のクラスで。

「目をつむったら、何が聞こえるでしょう?」


教室はシーンとしています。
外からの音も、聞こえています。

低く唸る響、ざわめき、車の音、人の声。
何か動いているたくさんの気配。

「もう少し遠くの音も、聴いてみましょう。」
近づいてくる音、遠ざかる音。


「そんな風に聴いている時、体はどうなりますか?」

クラスメートのお一人は、自分が広がって大きくなったような感じがする。
というような感想。

私は、俯瞰して見えているような、
景色をイメージして、スペースがぐっと遠くまで広がった感じ。


「目を開けても、そのままの身体の様子でいてみよう。」

多重感覚についてのお話でした。



情報は、同時にさまざまなものがやってきている。


自分のスペースの意識も、
その時の感覚を作っているかもしれない。

スペースは外側と、内側にもある。

普段、自分の感覚に入り込み周りを忘れる。

反対に意識されていたものは、
情報が思いがけず、どんどん入ってくる。


今ここで、聞いているもの・・・。

『「もっと良く聴くことが大切」とカザルス先生もおっしゃっていた』と
ヴィヴィアン先生のお話されていたことを思い出します。


演奏する時
頭の中の出そうとする音

発音の瞬間、出している音の響き
響いているもの、伝わる振動

音の終わる瞬間、余韻、次の音との間

周りの音は?
周りの空間は?

・・・

何が聴こえてくるだろう。
何を感じ取っているだろう。


今の意識は、広がり、移って行く。

生み出されたエネルギーの、その振動は、
物と空間、楽器、身体も、心にも、響いている。

ちょっと心を静かにして、耳を澄ましてみる。


どんなメッセージがくるだろうか。
何に気がつくだろう。



聞く・聴く(岩波国語辞典より)
    物音や人の話を耳でとらえて受け入れる。
    音・声を耳に感ずる。
    願い・要求・命令・教え等を聞き、納得する。
    また、聞いてそれだと知る。
    よく聞き、その事を処理する。
    答えを聞くために問う。たずねる。(訊く)
    においや酒の味を試して、違いを感じ取る。 


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