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2015年03月

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何気なくやっていた姿勢で、気がつきました。

レッスンで<歩くこと>をみていただこうと、
立ちあがって、すぐに、ちょっと胸を張っていました。
ご指摘を受け、そうか、それをしなくていいのね!と思い、歩きます。

下を向いて歩きだしていて、立ち止まると、
あら、またちょっと気を付けしてました。

いい感じのつもりの姿勢にもっていこうとしていたのかな。
いつもの、胸のあたりを上げてしまうくせを思いだしました。

やっているつもりはないけれど、
姿勢を正して<気を付け>をするのは、
子供のころからしみついてるかもしれない。
お辞儀の時にもやっているかな。

胸を張るように肩を後ろに引き、身体を緊張させているのだから、
良い姿勢というより、固めて動きにくくしていたのです。
顎も引いてたと思います。

どうも胸を上げるのと、頭を下げるのは、
演奏の時もちょっとした動作を起こすときや、
動きの切り替えるときに、出てくるようです!
下を向くのは、だいたい意識が内向きになっているかも。


動こうとした時、
習慣になっている予備動作を入れないでも動きだすことができると思い、
良い形の感じを作るより、
動き意図、方向性を考えてみよう。

頭が動けるようにと思い、身体全体が一緒についてきて、
首や胸のあたりになんとなく気がついていて、
いつものちょっとした余分な動きを入れなくても大丈夫。

回りは見えていて、目の動きからリードして、
見たいところを見て動きだす。
そう思って歩きだしたら、スムーズでした。

全体で動いている・動けるようにと、
思っているといいみたい。

お辞儀も身体は伸びやかなままで。
思いだしてやってみよう♪


いつもやっていることにあらためて気付けて、
どうやっているかな?と意識的になると、
もっと違うやり方や違う動きも、選べるかもしれませんね。




関連記事です
カテゴリ:思考 (15)
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   2015 1/2  ミオ先生 体に気づきを持つこと 

「頭が動けるように」

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頭が動けるようになると、身体全体のバランスが働いて、動きやすくなる。


これまで書いてきました「頭が動けるように」とは、どういうことなの?
ということについてまとめてみました。


直立2足歩行の人間の脊椎は、重力に対して上向きのバランスを取っています。

脊椎動物は、目の見えている方向へ頭が進むように動きが起こるとき
続いて脊椎から身体全体にバランスする動きが伝わります。


赤ちゃんは、大きくて重い頭を支えられるようになり、ハイハイして前進できるようになり、
さらに立ちあがろうとくり返し転びながら、バランスを身につけていきますね。

しなやかに前進する野生動物の動きや、アスリートが100m走のスタートをする様子も思い浮かべてみたり~。

見ている方向へ頭が動いていく、脊椎動物が本来みんなもっている、自然な仕組みがあります。


普段自分の身体の事を考えるとき、頭の存在は忘れているのではないかしらと思います。

自分の頭を、どんな大きさでどんな形か、あらためて両手で実際に調べるつもりになって、
頭のてっぺんから、後頭、そして全体を、優しく触れてみてくださいね。



頭は、どのくらいの重さでしょう?頭bone_skull_side

5キロ以上もあるのですって!


首が頭を載せている関節は、左右の耳の穴の奥あたりにあります。

後頭骨環椎(頸椎1番)の関節が、頭と首の接点(環椎後頭関節)。
 
首の骨は頸椎といいます。
頸椎の上に後頭骨がのっています。
頸椎は7つの骨があります。




環椎Gray86

環椎(頸椎1番)は、輪状で左右に2つの楕円関節面があり、
後頭骨が乗っていて、筋肉や靱帯で支えられ、
スライドするように動き、ここからうなずいたり、
傾けたりすることができます(繊細な動きです)。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%92%B0%E6%A4%8E
 
 
頸椎1番は、軸椎(頸椎2番)の突起によって回るようにできています。BlogPaint
突起は首の前側。




重力に対して、頭の重さを脊椎が積み重なって受け止めています。

脊柱は、頸椎・胸椎・腰椎・仙骨・尾骨の全部で26個の骨が連なっています。

脊椎の周りの、深い所にある脊柱起立筋が、
骨と骨をバランスするように働き、この筋は身体が活動するために、ずっと働いています。


頸椎の周りに働く筋肉の調整によって頭部を支えています。
頭のバランスには、特に首の後ろの後頭下筋群が関係しています。脊柱20100712_1440316

【小後頭直筋に関する一口メモ】
ウィキペディアより

後部の後頭下筋群の一つです。

ここの筋肉は、様々な姿勢をした時に、目線を水平に保つために、調整をする部分です。

頚椎の1、2番は、その意味でも大切な部位です。

また、この部位は、椎骨動脈や頚動脈といった、脳への血液循環を左右する複雑な部位でもあります。

それゆえに、これらの後頭下筋群の働きは重要です。


引用ここまで


このあたりが収縮すると、後頭部下筋群k118頭を後ろに引き下げる作用があります。



何か危険や刺激を察知した時、身体を守ろうとして起きる働きで、
ギュッと首の筋肉が緊張する、びっくり反射というのもあります。


現代の生活の中では、成長していくうちに、
様々な活動において、必要以上に首を縮めてしまうことが度重なっていて、
脊椎のカーブの持つ弾力のある支えの働きを活かせなくなってきています。


たくさんのストレスや刺激への反応で、頭を支える首の筋肉が収縮して固くなるとき
頸椎が動きにくくなって頭とのバランスを崩し、それが脊椎全体へ負担になっていきます。


ちょっとした余分な力が入ることでも、活動に対処するために働く身体の表面の筋は、
バランスの変化を察知して身体を支えようと働くことになります。

それは、その人の身体の使い方によっては、
肩凝りなど身体のいろいろな疲れや痛みにでるだけでなく、様々な動きにくさ・やりにくさを起こしてしまっています。



「頭が動けるように」
と思うことで、脊椎とのバランスを取り戻し、
身体の緊張を無くしていくことができます。


動こうとする意識と、動きの変化はつながって、末端まで全身に及びます。

身体全体への動きの指令は「動こう」、「~しよう」と思うことで起こり、
動く指令は瞬時に身体に伝わります。




ここで実験です。************** 
 


頭が全然動かないように思いながら、左右を見てください。

身体にはどんな動きがあるでしょうか?
身体ごと向きを変えるようになるでしょうか。

「頭が動けるように」
と思い、視線から動かしていき、
頭がその動きについていくと見たいところを見ることが出来て、
身体の動きもついて来ると思いながら周りを見てください。

身体のどんな動きの違いがあるでしょう?
ずっと楽に自由に見えますね。



頭が全然動かないようにと思いながら、
弾きたい音を演奏して(やりたいことをやって)みてください。

首を固く縮めていると、身体の動きはどうなりますか?

これは、ストレスで緊張していて身体が委縮し固くなった状態と似ています。
弾き心地、やり易さはどうでしょう?


その固くなったところから、
今度は、
頭が動けるように、身体全体がその頭の動きついてくる思いながら
周りに意識を広げて、自分全体が伸びて広がるように思いながら、
弾きたい音を演奏して(やりたいことをやって)みてください。

響や、やり易さに違いはあるでしょうか?


            **************


楽しいことや嬉しいことをのびのび・生き生きと行っている時には、
身体はのびやかで緊張は少なく、活動的になっていますね。

小さな子供がびっくりするくらい大きな良く通る声を出すのは、
この頭と脊椎の関係がとても良いからかしら(笑)



私たちは普段どのように過ごしているでしょう?

今の身体の様子は、長い間にだんだん身に付いた身体の使い方の習慣でもあることは、
なんとなく想像がつくかと思います。



シェイクスピアの朗唱家だったアレクサンダー氏が、
舞台上で声がでなくなってしまったことから、再び舞台に立つための強い情熱を失わずに、
その原因を自分のやっていたことから突き止めようと決意し、とても長い年月をかけて探求します。

再び声を自由に出せるようになった過程から、
どんな人間の活動においても、目的を達成するためのプロセスに重要なことを見いだしました。

その考えの1番重要になる考え(プライマリーコントロール)に、頭と脊椎の関係があり、
そして身体へ働きかけている意識的な思考が、関係していました。



頭がどのように脊椎とバランスしているかが、全ての活動に影響を与えていて、
「頭が動けるように」と思うことが、自分全体の働きのためにとても大切なのです。



興味をもたれたら、演奏や生活に試してみてください。
 
小さな変化を楽しんで♪



アレクサンダー・テクニークについて、関係する本から、入門編のご紹介です

『アレクサンダー・テクニーク入門』サラ・バーカー著 北側耕平訳・片桐ユズル監修
『音楽家ならだれでも知っておきたい「からだ」のこと』B・コナブル著 片桐ユズル・小山千栄訳


関連過去記事です 

はじめの一歩・・・やりたいことをやる為に       

胴体の動きのつながり    

頭はどこ?

       
       ****************

学んだことや日々の体験から、大切に思えることや感じたことを文章にして、
読んで下さる方との交流をはじめて1年になり、
記事数は100を、アクセスも10,000を超えました。
これからも、感じたこと・学んだことをのんびり書いていきたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。

最後までお読みいただきまして、どうもありがとうございました。

 

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今、どうやって座っているかしら?

「あ!こうやっているな~」と気付いていくことがきっかけになり、
「こうしてみよう」と、あらためて動きの意図を持ってやってみる。
それがちょっとした変化をもたらしてくれるのです~。


では、今日はどんな風に身体とお話をしましょうか♪
座骨を感じられて、身体の動きとつながりが良く分かるエクササイズがありました。
〈おしり歩き〉です。

床にお尻をついて、股関節から身体を起こすように、
脚を前に出し(長座)、交互に左右の脚をおしりを前に出していくように動かします。

座骨が床にこつんこつんと当たるのが感じられます。
お膝に手を置いて一緒に前に出すと、腰椎をひねる負担がかかりません。
少し膝が曲がってもいいと思います。
反対に後ろ歩きもやってみます。

おしりに付く筋が、たくさん動いて良い運動になります。
〈座骨歩き〉と言ってしまおうかしら!(笑)

検索してみますと、健康法として紹介されています。
ダイエット、ヒップアップ効果など、いろいろいいことありそうです。
ということは、お尻の筋をよ~く動かすということ♪

骨盤・座骨には、脚を動かす筋がいろいろ付いています。
脚を曲げ伸ばしして、脚を引き寄せたり離したり、
脚を回したり、膝を動かす筋も付いています。

股関節の動き
に働く筋は、
脚を動かさないときには骨盤から脊椎に関わって、
胴体を動かす働きをします♪


気持ち良く座るために、アイディアを1つ。

座っている時は、座骨で立っていると思うと、どうかしら。 

首がどのくらい楽かなと問いかけながら、
頭が動けるようにと思い、頭から脊椎と身体全体のつながりがあり、
胴体は座骨の上で動くことができると思ってみました。

私はそう思うと、股関節の動きがスムーズになりました。

座骨の上に軽やかに胴体があって、
脊椎が頭に向かって上向きに伸びやかにバランスする(=動くことができる)と思っていると、
すっとして気持ちいいのです。


 

最後までお読みいただきありがとうございました。

ご感想やご興味のあることなどお知らせくださいね。
お待ちしています。  

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弓をどんな風に持ったらいいのかしら?
と思うことがあったら。

弓を扱う右手の、
指先の動き、重さを扱う手の運びについて、
見た目の形ということから少し離れて、
動きを意識してみます。


意識が部分に入り込んでいると、身体が固くなりやすいですから、
自分全体と周りの様子に意識を広げながら、
「首はどれくらい楽かな?」と、問いかけてみてくださいね
(以下♪のところで)



実験です。

手は膝に置いて、
指先を、見ながら少しだけ動かしてみましょう。

指先が、リーディング・エッジ。
リーディング・エッジとは、動きの先端という意味で、
目的に向かう動きはそこから始まります。


指先が弓に向かって行く軌道を考え、
リーディング・エッジの指先から動きだして、
回りも見えていて、いちばん近いところを通ります。
指先に、腕と身体はついていきます。

弓の持ち方とは関係なく、
指先がちょっと触れるところまで。
ただ触るだけです。まだ持つのを我慢。
持つより先に、持った手の形を作っていたら、
膝の上からもう一度やりなおしてね(笑)


観察します。

指先のどこが触れている?指先の感覚は?
指先に意識をつなげます。

まずは弓を持つ手の形は関係なく、そっと持ってみます。

どこが動くかな?
指を曲げるのは、手のひら側からの筋の作用。

「落とさないように」と思って持っているとき、ぐっと力が入ってました。
指先を緩めてみます。

さて、どれくらい少ない力で、持てるかな?
曲げるのを止めていくと?
筋が緩み、重さで指先が少し伸びます。

そっと、離してみます。

指を伸ばすのは、手の甲側からの作用。

指の曲げ伸ばしの筋は、腕から来ています。
つまむ・はさむや指間の開・閉は手の中の筋の調整作用があります。
弦楽器奏者はこの働きがとても発達しているそうです。

そんなこともちょっとだけイメージしつつ、指先を曲げ伸ばししてみます。
指先にはさむ強い力が入ると、手首も固く動きにくくなりますね。


指先をリーディング・エッジにして動きだし、
ただ弓に触れます。
指先の感触を意識しながら、弓の形に指を添わせます。
弓の重さを、指先から扱います。

あらためて、手の中の弓の重さを受け止めてみて、
握って、安定させて持ってみてもいいですね。
弓を垂直に立てたり、毛を上に逆さに横にしてみるなどもやってみると、
重さが感じやすいと思います。

実際のところ、はじめから弓を持つ手を形作らなくても、
ピッチカートの時のように握って持っていって、
アルコに持ちかえてもいいですよね。


ここで、肘からの回る動きがポイント。
手の角度をつける肘の働きです。

手は肘から回ります。
手のひらが上向きは回外(弓を持って毛を上向きにする動き)、
下向きは回内(弓の毛を下向きにする動き)といいます。

中指と肘のラインを軸に、鍵を回すのと同じような動きです。
または小指と尺骨のライン上を、クロスしていくように、
親指と橈骨側が、肘のところで回っていきます。
 
肘を脇に付けてみると、肘からの回す動きが良く分かります。
*参考過去記事があります 肘の手を回すしくみ


弓のに近付けていく時、
この肘の回内を使います。

先日、由香先生にご指摘いただいたポイントです。
私は、目からうろこでした!


弾きはじめに弓を持っていく時、意識して肘から回すようにすると、
不必要な肘を張る動作をすることなく、
弓の重さ弦にのせる動きがよりスムーズになり、
指先から肘が自然と楽になってきました。

肘からの動きで弓の重さを支えて扱うことができると、
手首の負担がかからないと思います。
私は特に低弦の鳴りも良くなってきました。


指先の動きと腕のつながりをもちながら、
肘から回すことが出来て、
手の中に弓の重さを扱い、
今度は、弓の毛をリーディング・エッジにして動きだし、
弦の触れたいところに持っていく時、いちばん近い軌道を考えてみます。


音を出すために、
頭が動けるように、そうすることで身体全体がついてくると思い、
毛が弦に触れて、
弦に弓の重さを載せる。
指に来る感触をとらえながら弾いていきます。


弦と弓がつながり、指先がつながります。

指や手に入るプレッシャーをどれくらいなくせるでしょうか。
響はどう変わるでしょうか。


         *************


毛替えに行ってきました。
弓にも、職人さんの技が込められています。
弾力が備わるように反りがつけられています。
次回は反り直しをしようということでした。
弓もメンテナンスが大切ですね。

弓に使われる材木は、今は希少となってきたヘルナンブコが有名です。
長さや重さはだいたい同じようですが、天然素材ですので木材の質やバランスも微妙に違い、手作りですから、個性もいろいろ。

弓が、やってくれることがあります。
いろいろ弓を試している時、いくらでも弾いていたくなる、
次々にメロディーが思い浮かんできてしまう~
自分の思っている以上の可能性を弓が弾きだしてくれる、
そんな弓で弾いていたら、嬉しくなってきます。
そんな出会いもあったりします。
欲しくなってしまうので、
♪試奏は、一目惚れにお気をつけて(笑)




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最後までお読みいただきありがとうございました。

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