アーカイブ

2015年08月

カテゴリ:
音の出だしを気持ち良く始めるために。

音を出す前に始まっている動き
弓を運ぶことについて、考えてみます。

やりたいことは、シンプルです。
弓は遠回りせず最短距離を通ってみます。

今やろうとしていることを思います。


弾きだしたい音のために、
どこが(リーディングエッジ:動きの始まる先端)、
どこへ(到達点)いく、
と考えてみましょう。


さあ弾こうとする時、
「頭が動けるように、そうすることで身体全体がついてくる」ことを思いながら、
「手は弓の重さを扱いながら、弓の通り道についていく」
と思ってみます。


近づいて触れるとき、
出したい響きを思い、頭が動けるように、そうすることで身体全体がついてきて、
弓の重さを弦にのせる
そしてすぐ音を鳴らしてみましょう。


そのようにやってみたらどうでしよう?
シンプルに音が出ることが分かると、
余計な力が不要になってきます。


やりにくさは、余分な動きを含んでいることがあります。


音を出すために動き始める時、
弓を持っていくために必要な動きを見直すと、
その先の、音の出しやすさにつながります。


動き出す前、動き出す時、
どんなことを思っているか、
身体全体の様子がどうなっているかも、
観察してみてくださいね。


どんなことに気がつくでしょう?


例えば、
小さな音を出そうとして、自分自身が小さくなっていませんか?
大きな音を出そうとして、ぎゅっと身構えていませんか?   
動きはじめに首を短くしていませんか?

実際に必要なエネルギーを出すには?
十分に動きに備える、動きやすい身体でいたいですね。  


そこで、
「首がどれくらい楽かな?」と思ってみると、
より動きやすい身体に意識的に持っていくきっかけが作れます。 


頭の動きやすさは、身体全体に関わります。
そうそう、
「頭が動けるように~」ですよ!
思いだしてみましょう。


野球やゴルフのように、ボールをとらえる動きのために、
バットやクラブがボールに触れるまで、
どこを通るのかなど、
道具を扱う動きは大切ですね。

それは他の様々な活動でも同様に、
身体の機能が自然な本来の働きをした時、
道具は最も活かされるのですね。


手と腕の身体とのつながりで、重さに対応しながら、
道具と身体全体の動きをつなげていきましょう。


 ****************


道の字は、
文字のつくりに首が含まれるのが興味深いので、漢字の字源を調べて見ました。

会意形声。「」(足の動きを意味する)+」(古くは同系統の音とする)である方向を向いた道を表わす。
みち。(ドウ)地方行政区画のひとつ、専門化された高度な技芸。

運の字は、
」+音符「」、「軍」は戦車で丸く取り巻いた陣立ての意で、「辶」(足の運動)と合わせてぐるぐる回る運動を表す。
めぐらせる、運ぶ、物事を進める、めぐり合わせ、などとあります。

なるほど。面白いですね。

ウィクショナリー
 (Wiktionary) より
「道」で検索 https://ja.wiktionary.org/wiki/%E9%81%93
「運」で検索 https://ja.wiktionary.org/wiki/%E9%81%8B


関連過去記事です
    ミオ先生 楽さ
    弓と指先・肘
       触れるとき   

       「頭が動けるように」
        頭と腕、全体へ
    胴体の動きのつながり
  
        ヴィヴィアン・マッキー先生⑤すぐ弾く
    

最後までお読みいただきありがとうございました。
 

カテゴリ:
もっと早く、ちゃんと、正しく・・・

間違わないように、あわてないで、落ち着いて、とも思いますよね。


例えば、ついやり直したとき!
アッと思った、そこがポイント。

どうしてそこで弾き直したのかな?

そこが、もっと違うようにやりたかったのですよね。
実際何を考えていたでしょうか。


指が回るように、正確にと思ってくり返すより、こんなことを選ぶのも練習。

うまくいかない弾き直してしまう音の前で、
・響を保って、長く伸ばしてみる
・弾くのをそこで止め、次にいかないで手を休める
・十分に次のイメージができたら、ゆったりとそこにいってみる

ちょと待てることを練習しましょう。



ポイントは、今の仕事の終わりを意識する。

そうすることで、そこで必要なだけの力を使い、
次に移ろうとする時に余分な力が入るのを防ぎます。

動きの終わりは、次の動きの始まり。
終わりが意識的だと、次に動き始めることもつながりが良くなるのです。


動きのきっかけになるところを、見直してみましょう。


自分の頭と脊椎の関係を思いだして、
やりたいことをやるために、考えます。

ここ!という時、
もしかしたら、動きはじめに、首に力が入るのに、気が付きましたか?

または身体のどこかに、ぎゅっ!と力が入っていませんでしたか?
やろうとする時に入る余分な動作に気がつけるのも、とても役に立ちます。

息を吸いこもうとしていたり、または息をとめていませんでしたか?
自然な呼吸でやってみましょう。



「何を、どこから、どうやって、どこまで」と、
やりたいことの手順を、自分の言葉で表現してみましょう。

そうすることで、意図を明確にしていきます。


ちょっと細かいな~と思うかもしれませんね。
やろうと思ってやっているのは、あたりまえ!と思うでしょうか。

やろうとしていることを見直してみます。
あらためて、その時そこでやることを選んでみます。


動きには自由さが大切。
やることも、やらないことも、選択肢。


動き出す、スタートの直前にできることは?
ちょっと想像してみてくださいね。

スタートラインに立ったアスリート。
飛び込み台の上のスイマー。
競技スタートの合図を受け取るまでの、準備と動き出す瞬間があります。
競技の魅力的な見どころ、フライングで失格になることもある重要なところ。

もしガチガチだったら、スタートは遅れてしまうでしょう。
その時できることをする。

そして十分に備えながら、その瞬間に実行を決意するのです。


演奏だったら、どうでしょう?
もし、どうもうまくいかないな・・・と思うことがあったら。

その時、
頭が動けるように、そうすることで自分全体がついてくることを思い出して

やってみましょう。

ちょっと待てる。
ちょっと考える間を持てる。


そうすることで、どんな変化があるか試してみて下さい。


興味を持って、楽しんで♪



関連過去記事
カテゴリ:チェロ
   サラ先生


最後までお読みいただきありがとうございました。
 

新しさ

カテゴリ:
えい!新しいことをやってみよう、と決めてみる。

そうすると、やってみる1つ1つを、ずいぶん面白がっていられるようになりました。

実際、その気持ちの切り替えが、早いか遅いかの違いだけなのかもしれませんね。

その時、そこにアレクサンダーテクニークの考えを用いて練習をしていくことが、
自分全体を動かす助けになっています。

1つの課題に取り組むための、自分への働きかけかた、
手順をどうするのか考え、実行してみたその体験によって、
得られたことがたくさんありました。
 
その1つには、ずっとやってきた演奏も、
またはまったく不慣れなダンスであっても、
同じように、私自身を一歩一歩進めてくれる方法を選べるのだという、
確信のようなことです。

どんな段階であっても、
そのプロセスが学びをもたらすのだなぁと、
振り返って実感しています。

新しいことをやろうとすること、
意識的に取り組むこと、注意力。
これが脳の新しい回路を増やしてくれるようです。


でも・・・ついね、思っちゃうのですよ。
できない、歳をとっている、
下手、格好悪い・・・などなど。

そんなことはちょっとあっちに置いといて(笑)

ちゃんとできないとだめとか、
正しくなきゃだめと思うよりも、
やりたいことをやってみようと思う。

こうやってみよう!と1つやってみることが、
面白いし、嬉しいし、楽しい!!

そして、やってみたことは宝ものだなぁと思います。


*************

生徒さんと、左手の指の運びを練習しました。

いつもと違う動き方を試していって、
新しいやり方は、ご本人にとって、
ふと腑に落ちる瞬間がありました。

その動きは、その音と共に、
その人全体が表す魅力となって惹きつけられ、
見ていた私もハッとさせられました。

こういうことがとっても嬉しいのですよね。
ステップをまた1段上がった感じ。

新しさに、身を置いてみる。
KIMG0515

ちょとした好奇心で♪


     ***************

写真は、初めて作ってみた梅干し、きれいに赤くなりました。


最後までお読みいいただきありがとうございました。
 

関連過去記事です 

できない感じ

このページのトップヘ

見出し画像
×