音の立ち上がり
音の立ち上がりを良くしたい、
どうもうまくいかないな~と思う時。
「ちゃんと、かすれないように」しよう。
「もっと強く」「もっと早く」しなくちゃ。
「ちゃんと」「もっと」この辺でグルグルしませんか?
「ちゃんと」「もっと!」のかわりに、
発音のために何をする?
必要なことを具体的に考えて行くと、
1つづつ、実際に出来ることが見えてきます。
動く前に、動きだすために考えます。
楽器をどう構えて、弓をどう持つ?
弓を持つ指には、どんな動きがある?
音を出すための、一連の動きにそれぞれのプランがあるのが、ポイント♪
あわてず、1つずつ関連付けていきましょう。
出したい音を思い、
①弓の弾きたい所が、弦の弾きたいところに向かい、
②弓の重さを、必要な角度でのせる。
③弓の方向を、意図して動く。
まず動きを考えます。
バランスはどうかな?
どれくらいの力でできるかな?と、やってみましょう。
ロングトーンで響かせて、好きなように止まることができ、
そこからどちらにでもすぐに動き出せるような、
動きの自由さを思います♫
思うことが自分全体を動かしています。
考えるとき、そして動きのために、
その都度、あらためて、
首が楽で、頭が動けるようにと思う、
そうすることで自分全部が、1つずつ順番に全部一緒についてくる。
こころとからだの全体が働いていることを、
ぜひ思いだしてみて下さいね。
そうすることで、
やりたいことのために必要なことを考え、
氣付きながら動いて行くとき、
余分な緊張を解いていくことができて、
だんだんと動きは違ってくるのです。
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現在レコードを聴く機会はほとんど無くなりましたけれど、
30年くらい前までは、レコードプレーヤーを使っていました。
また復刻されてきて来ているようですね。
レコード針を運び、
回っているレコード盤の溝にそっと載せます。
自動式のアームなのですが、
途中から聴きたいと思うときは手動です。
弓を弦に運び、音が出るとき、
このレコード針を置くときのようだなぁ、と思います。
小さなダイアモンドの針が溝の刻みによって振動します。
アームの反対側にはバランス重りがついています。
針のガイドを指に掛けて運び、溝にそっと載せないと、
針は反動で弾んでしまって、ガリガリと音をさせてしまうし、
外れて滑って行くと溝を傷つけ、再生音を損なってしまいます。
繊細で、ちょっとした儀式のようでもありました。
当時レコードで音楽を聴くために必要な作業でした。
最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。
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