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2016年11月

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親指のハイポジションをたくさん練習しだした頃、
痛くて、気持ち悪くなったことを思いだします・・・

初めは少しづつやりましょうね。

できるだけ痛みや不快さも無くして行きたいものです。

とっても意外かもしれませんけれど、
正しくしようと思うとき緊張がおきやすく、
急いで手を形づくろうとしているときに、
やりにくさをうんでしまうことがあります。

指の動きと弦と各音それぞれの関係性について、
自分全体の働きの中で、
ゆったりと、だんだんにつかんでいきましょうね。


***


どこかギュウッとしながら動き出すのは大変ですね。


目の様子はどうかな。

ちょっと顔を上げて周囲へ視界を広げてみると、
身体の様子が変わるかもしれません。

頭の動けるようにすることで、自分全体がついてくる事を思い続け
いつでも動き出せそうにしながら、そこで留まることもできる♪
「頭が動けるように」

そこから次の音程、次の指先のための動きを思う。

動きのつながりを丁寧に見ていくことで、
必要な動きに意識を向けます。
 

***


親指も含め、
指先の様々な動きを観察してみます。


音を出すために、
指にはどんな動きがあるかしら。

弦と指板に近づく、弦に触れる、音程を選ぶ、
押す、とどまる、ゆるむ、離れる。

指の上げ下げは、
トントンと軽く、またはじっくりと、
弦の弾力に触れて、押しては弛める・・・


その途中の弾力はどんなかな?
と、情報収集をしてみます。


強く叩く練習を意識することはよくあるかとは思いますが、
力を入れて、
もっと早く、
ちゃんとしたい!
と思ういつもの気持ちを、
ちょっとわきに置いてみて。


今はどんなかな?と、
とってもゆっくりの1回づつをやってみます。

ゆっくりやると、
身体の他のいろんなところが動けるゆとりがありますね。


指の上げ下げの繊細さに必要な動きと
腕や身体とのつながり
を、
だんだんにみつけます。指先につながる


弓で音を鳴らし続けていくなかで、
鳴る音もかすれる音も、
どちらも良く聴いてみます。


弦の弾力と指板の上で、
指の動きと、
音色や響との関係を観察。
 

***


左右の手の親指は、 
各指先とそれぞれに向かい合うことができる、
他の指と違う特別な機能を持っています。

母指対抗性といいます。親指の使い方のヒント1

左手の親指は、ネックに触れながら各指と弾力のあるカーブを作っています。
 
親指を動かさないように固定していると、
この働きがそこなわれてしまいますね。


胸骨は、胴体骨格と腕骨格の出会う所、
そしてチェロに出会います。
この所、胸骨のつながりに注目度高いです(笑)


チェロのハイポジションでは、
腕は前方向に出て行きながら、
チェロの触れているところ、指先と胸骨までつながる大きなカーブもある、
と考えてみるとどうかしら?

またこの時、胸骨は胴体をリードすると思って、
股関節から胴体全体が動いていけることで脚のサポートも入ってきて、
肋骨の周りの緊張が少なくなれば、
腕はずーっと楽になります。


指先から手・腕構造の動きは、
自分の全体の働きとつながっています。


弦の弾力をとらえながら、
自分全体にある弾力も思ってみる。

身体は指とつながってサポートしています。

楽器と自分には、
どんな弾力があるかしら?


動きの方向が変わる時、
弾力のある支えがあって、
次にまた動きだしていく。



***


自分の中にある弾力に氣が付くのって、
けっこう楽しい~(^^♪

思わず飛び跳ねる。
スキップしたことありますか(笑) 
楽しくないとスキップはしませんね~たぶん。

バレエのレッスン、
うわ~ジャンプなんて出来そうにない・・・
そう思っていたら、ホントに身体は動かないのでした。


ここから伸びて動いていける

手(腕)と足(脚)は胴体から離れていくように。
頭と胴体は上に行くように。

今できるだけでいい、
小さなジャンプから、
そのほんのちょっと先へ、
やってみよう!



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親指の向き

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手を使う時の、親指の働きは興味深いなあ、と思います。


携帯やゲームなど、親指はとっても器用に操作していますよね。


竹animal-panda1
写真のパンダは竹を持って食べていますが、
5本の指の他に、上手につかむための6指突起という骨があるそうですよ。
指と向かい合わせて、肉球とはさんでしっかり持てるんですって。

写真は、上野動物園パンダ大百科より拝借。

解説 http://www.ueno-panda.jp/dictionary/answer01.html
リーリーとシンシンの動画も可愛い❤


人の手の親指は、他のどの指先とも向かい合わせることができるように、
様々な方向に動きます。
親指の使い方のヒント2 ~手首


 
手のひらの向きの調節は、肘の動きと関わっています。
手のひらを表裏にひるがえすとき、肘からの動きがあります。
肘の手を回すしくみ


やりたいことのために、
手のひらと指先がどちらに向かって動くのかなど、
腕全体の働きとともに観察するのも面白いなぁと思います。


バレエでは、指先からの軸で腕を回し、
腕から胴体へつなぐことを意識してみたり、
合気道でも、手と指の向きの働きを教わると、
なるほど~!まるで動きやすさが違います。



演奏でも、観察してみましょう~♫
 
 
親指の指先は、どちらへ向かっているでしょうか。

そして、その時何を動かしているでしょうか?

それによって、何が起きてほしいのでしょう?


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音と いのち

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昨日、小さなコンサートで弾きました。
チェロ一人でした。


ワイズレディスクリニックのログハウス。

出産前の妊婦さん達のためのレクチャーの後、
「生の楽器の響きに触れてほしい」という理事長先生の計らいで、
度々こちらで演奏させていただいています。

ログハウスということでご想像がつくように、
ガラス以外は周りが全部木で出来ていますから、
全体にチェロの響きが広がります。

皆さんは、フロアにクッションマットを敷いてゆったりと座っています。
横になって聴いて下さってもいいのです。


曲目はなじみのあるもので、クラシックの器楽曲と、
歌詞にメッセージのある曲を選びました。
簡単な曲についてのお話を交えて6曲ほど。

伴奏が無いので、作曲家が曲を作った背景などをお話しすると、イメージを膨らませて下さるようです。

<白鳥>は、伴奏が水面のさざ波の輝きのようなのですが、今回はピアノ伴奏はありませんから、長い首を伸ばし今にも大きな翼をはばたかせて飛び立ちそうな様子など想像してはどうかしら?
<愛のあいさつ>は、エルガーが婚約できた喜びを恋人に贈った曲。
などなど。

歌の曲は、歌詩を朗読します。

心に残るメロディーは、
聴くときの、ひとそれぞれの思いに重なりますね。

<風の***><やさしさに*****>
木の葉のざわめき。くちなしのほのかな香り。
髪を揺らし、頬をなでる風に氣付くとき。
目に映るすべてのことはメッセージ・・・。

歌のメッセージや、その時の思いがよみがえるといいな~と思います。


チェロが、どのようにして出来ているのか、少しお話しました。

樹が育まれ、切りだされ、形づくられて、
この手にするまでの時の流れや、樹と人とのかかわりにも思いをはせます。


そして理事長先生の作詞作曲の<スターティング・オーバー>は、
たくさんの子供たちの誕生をその手で迎えてこられ、
育んで行くご家族への思いが溢れています。


チェロの響きが、みんなと一緒の空間、
ログハウスの木の床と全体に伝わって、
赤ちゃんにも届きます。

演奏を聴いている時の赤ちゃんは、
ぽこっぽこっとお腹をけり、良く動くのだそうですよ~♪

一緒に音を感じてくれているのですね。

その小さな足で走り出し、瞳を輝かせ、白鳥gatag-00002160
かわいらしい口が歌いだす日がくるとき、
何と嬉しいことでしょう♫


音と、いのち。

この瞬間、この響がもたらす思い。

またいつの日か、音からあふれ出すいのちへの思い。




最後までお読みいただきどうもありがとうございました。


観察 4 観察し続けること

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観察し続けていることが、今にいるということ」KIMG0300
と、ビル先生。

とても心に残った言葉です。



過去でもなく、未来でもない、今。

今できる、1つの事は、
観察し続ける事。

今と、観察がずっとつながっていく。


空間の広がりと、
自分全体の働きの中で、
起きている、ありのままを見続ける。

呼吸があり、周りが見えていて、ここに居る。


全体の関係性の中で起きている動きについて思う時、
スペースの広がりは内にも外へも、全方向へ、
皮膚の中にも外にも、意識は広がっていく。

伸びて、広がって、つながって、動いていける、
今につながる、選択のスペースができると氣付く。


自分をきゅっと小さくして、
狭い思い込みの中に、閉じ込めているんだな・・・

そこから出てくればいいんだ。


怖れて身がまえているよりも、
自分につながるたくさんのものを、見つけだすこと。

そして、すでにある豊かさを思うこと、
大切なことを思う、温かな気持ちもあるのだということも、
また一歩ふみだす為の、信頼になっていくのでしょう。


上手くできない、やりにくいことがあるときに、
がっかりして、残念な気持ちになったり、
申し訳ない気持ちや、怖いなと思うことが、
私はよくありました。

演奏が上手くいかない時の居心地の悪さは、
自分と、楽器と、対立してしまう、
周りとの関係が、切り離されてしまう・・・
そんな状態なのだと、だんだん理解するようになりました。


楽器をコントロールしようとするのではなく、
楽器と一緒にいることや、楽器がやってくれること、
身体がやってくれることを、信頼するのだよ。

たびたび、そのようにご指導いただきました。

ああそうだったなと思えるとき、まるで目が覚めるようです。


それは、自分でやっていることに氣が付いて、
自分とのさまざまなつながりを思いだし、
硬直した状態から出てこれて、変えていける。
あらためて選択をすることができる。
そんなスペースがあるのだと、思えることなのでした。



最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。

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前回の、胸骨のマッピングは、
先日のワークショップでのトピックでした。


ビル・コナブル先生は、アレクサンダー・テクニークの先生。

私達がどのように自分全体を使っていくか。
「ボディ・マッピング」の考えを役立てます。


身体は、自分の思っているようにやろうとしているので、
動かしているつもりところが、現実のしくみと違っていたら、
ちょっとしたずれでも、困難さを生んでしまいます。


股関節のマッピングも丁寧にしました。

それぞれの股関節を動かし、触れてみて、
現実のしくみの理解を深めました。

股関節の場所・形・動きなど、ふむふむ。
つながる骨盤・仙骨、結合組織などの情報も興味深いです。

股関節は、脚と胴体の動きのつながるところ。
胴体と脚は支えあいます。


***


ビル先生のお話しで、
支える方向性についても、とても印象に残りました。


「胴体は上向き、脚は下向きに。」

そのことを、とってもシンプルに思ってみたら、
身体全体で方向性を持つことが、
あらためて腑に落ちました。


方向性という言葉は、難しい感じがするけれど、
どっちに向かわせる?と意図すること。

頭が動けて
そうすることで自分全体がついていく
股関節から動くことができて、
脚が下向に支え、上に向かって胴体が起き上がる。

股関節から上と下へ双方向に、動きを支え合う。

床が体重を押し返す、抗重力と共にある働き。


当たり前のようなのに、新鮮!

なんだかとっても気持ち良くて、
ちょっと、背が伸びた~♪


最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。

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