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弓をどんな風に持ったらいいのかしら?
と思うことがあったら。

弓を扱う右手の、
指先の動き、重さを扱う手の運びについて、
見た目の形ということから少し離れて、
動きを意識してみます。


意識が部分に入り込んでいると、身体が固くなりやすいですから、
自分全体と周りの様子に意識を広げながら、
「首はどれくらい楽かな?」と、問いかけてみてくださいね
(以下♪のところで)



実験です。

手は膝に置いて、
指先を、見ながら少しだけ動かしてみましょう。

指先が、リーディング・エッジ。
リーディング・エッジとは、動きの先端という意味で、
目的に向かう動きはそこから始まります。


指先が弓に向かって行く軌道を考え、
リーディング・エッジの指先から動きだして、
回りも見えていて、いちばん近いところを通ります。
指先に、腕と身体はついていきます。

弓の持ち方とは関係なく、
指先がちょっと触れるところまで。
ただ触るだけです。まだ持つのを我慢。
持つより先に、持った手の形を作っていたら、
膝の上からもう一度やりなおしてね(笑)


観察します。

指先のどこが触れている?指先の感覚は?
指先に意識をつなげます。

まずは弓を持つ手の形は関係なく、そっと持ってみます。

どこが動くかな?
指を曲げるのは、手のひら側からの筋の作用。

「落とさないように」と思って持っているとき、ぐっと力が入ってました。
指先を緩めてみます。

さて、どれくらい少ない力で、持てるかな?
曲げるのを止めていくと?
筋が緩み、重さで指先が少し伸びます。

そっと、離してみます。

指を伸ばすのは、手の甲側からの作用。

指の曲げ伸ばしの筋は、腕から来ています。
つまむ・はさむや指間の開・閉は手の中の筋の調整作用があります。
弦楽器奏者はこの働きがとても発達しているそうです。

そんなこともちょっとだけイメージしつつ、指先を曲げ伸ばししてみます。
指先にはさむ強い力が入ると、手首も固く動きにくくなりますね。


指先をリーディング・エッジにして動きだし、
ただ弓に触れます。
指先の感触を意識しながら、弓の形に指を添わせます。
弓の重さを、指先から扱います。

あらためて、手の中の弓の重さを受け止めてみて、
握って、安定させて持ってみてもいいですね。
弓を垂直に立てたり、毛を上に逆さに横にしてみるなどもやってみると、
重さが感じやすいと思います。

実際のところ、はじめから弓を持つ手を形作らなくても、
ピッチカートの時のように握って持っていって、
アルコに持ちかえてもいいですよね。


ここで、肘からの回る動きがポイント。
手の角度をつける肘の働きです。

手は肘から回ります。
手のひらが上向きは回外(弓を持って毛を上向きにする動き)、
下向きは回内(弓の毛を下向きにする動き)といいます。

中指と肘のラインを軸に、鍵を回すのと同じような動きです。
または小指と尺骨のライン上を、クロスしていくように、
親指と橈骨側が、肘のところで回っていきます。
 
肘を脇に付けてみると、肘からの回す動きが良く分かります。
*参考過去記事があります 肘の手を回すしくみ


弓のに近付けていく時、
この肘の回内を使います。

先日、由香先生にご指摘いただいたポイントです。
私は、目からうろこでした!


弾きはじめに弓を持っていく時、意識して肘から回すようにすると、
不必要な肘を張る動作をすることなく、
弓の重さ弦にのせる動きがよりスムーズになり、
指先から肘が自然と楽になってきました。

肘からの動きで弓の重さを支えて扱うことができると、
手首の負担がかからないと思います。
私は特に低弦の鳴りも良くなってきました。


指先の動きと腕のつながりをもちながら、
肘から回すことが出来て、
手の中に弓の重さを扱い、
今度は、弓の毛をリーディング・エッジにして動きだし、
弦の触れたいところに持っていく時、いちばん近い軌道を考えてみます。


音を出すために、
頭が動けるように、そうすることで身体全体がついてくると思い、
毛が弦に触れて、
弦に弓の重さを載せる。
指に来る感触をとらえながら弾いていきます。


弦と弓がつながり、指先がつながります。

指や手に入るプレッシャーをどれくらいなくせるでしょうか。
響はどう変わるでしょうか。


         *************


毛替えに行ってきました。
弓にも、職人さんの技が込められています。
弾力が備わるように反りがつけられています。
次回は反り直しをしようということでした。
弓もメンテナンスが大切ですね。

弓に使われる材木は、今は希少となってきたヘルナンブコが有名です。
長さや重さはだいたい同じようですが、天然素材ですので木材の質やバランスも微妙に違い、手作りですから、個性もいろいろ。

弓が、やってくれることがあります。
いろいろ弓を試している時、いくらでも弾いていたくなる、
次々にメロディーが思い浮かんできてしまう~
自分の思っている以上の可能性を弓が弾きだしてくれる、
そんな弓で弾いていたら、嬉しくなってきます。
そんな出会いもあったりします。
欲しくなってしまうので、
♪試奏は、一目惚れにお気をつけて(笑)




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