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巨匠カザルス氏の教えを受けたチェリストで、アレクサンダーテクニーク教師のヴィヴィアン先生。
とてもパワフルでいらっしゃいます。

11歳ですでに演奏活動をしていた天才ですが、その後カザルス氏に出会うことによって、演奏においてとても大切なことを、本当に一から学び直すことになったのだそうです。

先生の御本<自然に演奏して下さい>にも書かれている、そのレッスンの様子などとても興味深いお話を直接お聞きする事が出来ました。

1音を作りあげていく為の、それは気の遠くなるほどの細やかさを、カザルス先生から学ばれたこと・・・。
カザルス先生の教えで良く言われた大切な言葉に、『必要な事だけやりなさい』というのがあったそうです。

やらなくていい事が、たくさんある。
たくさんある、やらなくていい事を見つけて、まちがった事を、止められるようにする。
正しさを思うことで首を固めているのを、止められたら、そうすれば、伸びて広がっていくことが出来る。
いいバランスを得るには、身体がどの関節も筋肉も、固まっていないように。

頑張っていたら・・・固まってしまう。
その代わりに何をする?
伸びて広がること。

そして考えたい事は、心と体がうまく働くことが、よい演奏することより先に来る、ということ。

日常生活の中で、ざまざまな必要な動きの、たとえば立ったり・座ったり、見る・重さを扱う・息を吸う・・・などなどに、いつもと違うやり方でどんな可能性があるだろう?
どれくらいの動きの自由さを、もっと自分に与えることが出来るだろうか。

演奏の事以外の自由さも、とても大切。
技術を身につけるという事は、日常生活に、豊かさを積み上げ伸ばしてくれるもの。
いつもの自分の使い方、生活の動きの豊かさは、演奏に取り入れることができる。
演奏は生活の一部なのだから。

以上レッスンメモより


自然に 1


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