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上手くできない、という思いは、
裏返したら、もっと自由にできるようになりたい!
ということでもあるかしら♡


合奏の指導で、合っていないことを指摘されたときに。

音程、リズムなど複数の人が合わせることは、
いろいろな技術的な要素が関わっていますけれど、 
今日は、個別の技術的な話ではなく、
合わせるときに大切なことを、少し考えてみましょう。


正しい音程、正しいリズム・・・
正しく完璧にやろうとすることに照準を合わせたら、
固くなってしまった経験はありませんでしたか?

合わせなければ、間違わないように・・・
他の人にぴったり正しく合わせようとすることを一番に考えているとき、
とっても緊張したり、窮屈になりませんか?


さて、音を合わせるとき、
一緒に弾くときに大切なのことの1つは、
私はこうやりたい!という思いではないかしら。

そして、そこにある、その音を奏でる人たち、一人ひとりの思いに氣付いている。
その、他の人のこうやりたいという思いも、受け取っていくことかしら。 

たくさんの人たちが、それぞれの思いで奏で、
互いに思いを贈りあっています。


その時一緒にそこにいて、自分全体で何をしたいのか表現する、
他の人の全体で何をしたいのかを受け取っている。


一人の同じ演奏を電氣的機械的にコピーしてどんなに重ねてもても、
豊かな響きにはならないのだそうです。
わざわざ少しづつずらして音を操作して、いくつも重ねるのだそうです。

少しずつ違う揺らぎが重ね合っていくことでも、音は深みがでるのですね。


瞬間瞬間に起きることは、それぞれの大切な思いを重ねあっていて、
それが豊かで素敵だからこそ、演奏から生まれてくるものに感動するのではないかしら?

その時、奏でたい音楽のために、
指揮者のこんな風にやろう!というお誘いを受け取ることができる。
私はこんな風に弾いてみるよ!というお誘いをすることができる。
共演者のこんな風に弾くよ!というお誘いを受け取ることができる。
その空間で、聴衆を、奏でる音楽の瞬間瞬間にお誘いすることができる。


上手くできなかった・・・という思いは、
また大切な思いに戻ってくることで、
もっとこうしたい、さあ、またやってみよう!
という気持ちに変わるのではないかしら。



最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。