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お教室の発表会があり、次のレッスンで振り返ってみました。
「いつもできることがそこでは出来なかった・・・」

まずはだれでも、それはとっても気になると思うのですが、
だんだん、そうなったのはどうしてだろう?
そちらを考えるようになると思うのです。

「たくさん練習したのになんでだろう?」
私もかつてはそうでした。

いつもうんざりし、とても重い気分でした。
たくさんやったことが、できないってどういうことなんでしょう。

ヤッパリ練習が足りないのか・・・、
どんな練習をしてきていたのか、
どんな違う練習をすれば、違う結果になるのだろう?
いつかできるようになりたい、やりたいことに向かっていたい。

そのやりたいことが、その時どきで、どんどん繊細になっていくのですよね。
その繊細さは、本当に少しずつ、見つけて身につけていきたいものです。

今は、そんなにがっかりしなくていいんだと思えるようになりました。

どうすればその繊細さが見つかるのか。
自分全体の使い方を含めて
その人がその時の課題を有意義なものととらえていく道筋が大切なのだ、
という確信を持っています。


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振り返ってみるときに、
ある方と、
私「お辞儀をして座るところ、どんな様子だったか覚えている?」
生徒さん「全然覚えていない」
という話題になりました。


音を出すまでを振り返ってみるとどうかしら。

演奏までの準備を、思い出してみてください。
出番を待つ・・・
舞台に出ていく・・・
お辞儀をする・・・


その時にも表現しているのは、あなた全体。
これから何が起きるか、
さあ、やってみようという静かな決意の時でもあります。

舞台に出ていくのはとても刺激的で、空気まで張りつめて感じるかもしれません。
誰もいない空間とは、当然違います。

間違いたくない、集中したい、と思って周りから自分を切り離しているとき、
周りが目に入りにくいですし、音も聞き取れないでいるかもしれません。

今まさに自分が出ていくところには、様々な刺激が起きてきます。
自分のやりたいことを、自分のやりたいようにできるということを、
伴奏のピアニストや、お客様や、仲間と、この空間でやろうとしている。

そこに集まってくれていることは、素敵なことですよね。
耳と目と様々な感覚をあなたの思いに向けて迎え入れてくれている。

一緒にいてくださってうれしいです。
精一杯やってみます、どうぞ見守って下さいね。

今この1つの音を生み出して、そこで響いていく
そして次の音へ、紡いでいく

様々な思いがそこにいる人の数だけあるでしょう。
聴いてくださって、ありがとう

まずは、そんな心持ちを自分に受け取りながら、
その時そこにいられたら、居心地は違うでしょうし、
それは実はとっても幸せな時だなぁと思うのでした




最後までお読みくださりありがとうございました。