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動きの中の弾力性

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手と腕の動きは、触れるものとの距離や重さの影響のほかに、30 デュプレさん KIMG0741
様々な弾力性も関係していることに、興味を向けてみました。


ぎゅっとして固めている時には、繊細な情報は得にくいですね。

骨を動かす筋や腱にある感覚器官は、
緩む時に、たくさんの情報を得られるのだそうです。


動きの変化の中で弾力性を考えてみることで、
必要な情報をより繊細にとらえていけるでしょうか。



①弦の弾力を指先で感じ取りながら弾いていきます。
どのくらい触れているか、指の動きに注意を向けます。

②そして弦に押し返される動きを観察しましょう。
③そこを離れる瞬間を眺めてみましょう。


自分の指と弦の弾力と支え、力の加減、を受け取りながら、
そこからのタイミング、
どこからどこへ向かうのかについて考えてみる。


そうして次の音へ移ってみたら、いつものやりかたに比べて、どんな違いがあるでしょう?


写真はデュプレさん。バラの季節ですね。



*************

頭が動けるようにと思い、
意識を自分全体から周囲へと広げながら、
地面からのサポートを得て、胴体のバランスを支える足のつながりで、
足・脚を通じて支えのある弾力を使っていくことができる。



頭は前側に少し重く、その重さを支える脊椎にはS字カーブがある。
頚椎には前側に、胸椎は後側へ、腰椎は前側へ、
脊椎は1つ1つ積み重なってカーブして、
重力に対して支えるための構造を持っている。

動こうとするとき、思い出そう。
動き出すための、身体の弾力と支える仕組み。
楽器の弾力をキャッチする、身体の動きの中に、
小さなバランスの変化は見つかるでしょうか。


*************

腕を上げる、手を動かす、指が触れるなどのときに、
私は口やあごに力が入るのが、どんな動きと結びついているのかを、
調べているところです。

指を動かし続けながら、呼吸に意識を向けてみたら?
呼吸も胴体の中の弾力。

指が弦の弾力をとらえながら、足の裏のアーチを意識し続けたら?

足の裏のアーチにはバランスを支える弾力が備わっています。
足の指が伸びていき、足全体が広がるように思ってみたら?


動き出すために、
様々な弾力のある支えについて考えてみましょう。


繊細な観察を続けていくことで、
情報を柔軟に、だんだん静かに、
受け取れるようになっていくと思います。



弾む


最後までお読みいただきどうもありがとうございました。

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指のやりにくさ、力んで動きにくい状態をなんとかしたいなぁ・・・

音程の取りにくい時、個別の指の動きを考えることが多いかと思いますが、
力みを生む「考え」を用いていたことにハタと気が付きました。

音を押さえよう、掴もうとしていました。
ぎゅっとしながら動き出そうとしていたら大変なのです。


動きにくい時は自分を動きにくくさせている考え、選択があった。

ほんのちょっと先をせっかちにやろうとしていることが、自分を固めています。

そして、動く順番を見直して整理すると、
弓の動きをより明確に意識する必要がありました。


状況を見る。
どんな軌道?どれくらいのスピード?その時、何が大切?
対応できるような動きやすさと、変化に対応して、必要な選択ができる事。


例えば、自動車の教習所で習ったことを思い出す。
(マニュアルでした💦)
ニュートラルを通って変化する。
ギアを変えることでその時必要なパワーを選ぶ・・・
オートマチックでない、自分の判断がいるのよね。
ブレーキが良く効くからこそ、安心してスピードが出せる。
ペーパードライバーですけれど(笑)

ずいぶん前ですが、新幹線のドアが開くのを見ていて、氣が付いたことがあったのです。
ドアのロック。
油圧?が解除され、ドア全体がすこし外側へ浮いてから開く。

指も弦の弾力を受け止めつつ押し返されている。
その圧をゆるめてから、動けばいい。



やりたいことをやるために、
その考えを用いる時に、
自分全体の働きがあることを思い出していく。
→なぜなら、ぎゅっとする考えから、出てくる必要があるから。

頭がふんわり動けるようにと思う。
そうすることで、自分全体がつながっていて、
動きに必要な支えと、バランスがするつながりがあることを思い出せたら。
今、やることを1つづつやっていくというシンプルさに戻れます。


やりたいことのために、役に立つ考えの言葉使いを選んでいくこと。

指が触れたり離れたりする感触に意識を持ちつつ、弓の音を歌うタイミングを決める。
弓の動きに表現のための明確さがある時、左手がずっと楽に動く。

「弓は動くと決めて、動く」
「音を弓が弾きたいとき、指がいるように」

奏でたい音楽を弓が弾くために、指がそこ(弾きたい音の所にいて、弓が弾くと決めて動く。
向きを変える、弦を変える、位置を変える、
その時々の動きを眺めつつ、あらためて弾くと決めて弾く。
ちょっとややこしいでしょうか(笑)


音程は、音楽的な要求に沿った弓の扱いの意図が決まってくると、
ずっと楽に弾けるようになるなぁ・・・(複合的な様々なことにおいての一面として)
今はこんな風に考えています。。


最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。

演奏までにできること 周りとつながる

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2018年の2月は、武蔵野市民文化会館で室内楽のコンサートがあり、アレクサンダーテクニークを学んだ方たちと、実践的な学びのとても良い体験でした。
ヘンデルソナタ 東京弦楽研究会2019
2019年2月は、調布くすのきホールにて、ヘンデルの2つのチェロのためのソナタを弦楽の伴奏でソロパートを務めさせて頂き、貴重な体験となりました。
以前からたびたびコンサートのサポートをさせていただいていた弦楽合奏団です。


この機会を下さった皆
様、聴いてくださったお客様、ありがとうございました。
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掛け合いが美しくもなかなか緊張感のある曲、原曲は2つのバイオリンのためのソナタで、弦楽合奏伴奏での音域・音量のバランスなどにおいて悩ましい点多々ありました。

ゲネプロでは、降り番の時にホールを歩いてみて、客席にも座ってみました。
居る場所で響の聴こえ方は違うことが分かります。後方座席では全体がきれいにまとまって聴こえ、
前の方ほどより各楽器がより生き生きと直接的に聞こえてくるようでした。


昨年は5重奏の室内楽、今年は弦楽合奏による伴奏でずっと大きな編成です。
椅子の位置や向きの調整をし、実際どのようにお互いに音が聞こえるのか注意してみます。

アンサンブルしやすいか、どう聞こえてくるか、みんなでアンテナを巡らしていました。
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ステージ前面ソリストの位置で、当然ながら客席方向にウオンと気持ちよく響きますが、ステージ後方では時差で聴こえてきます。
各セクションリーダーと話してみたことも安心材料になりました。


リハが終わってからいろんな場所で、ちょっとづつ弾いてみました。
コンサートマスターの席、チェロのトップ・後部、それぞれとても興味深かったです。


開演して初めの曲は、ホール客席後方で聴いていました。kyakuseki51135293_2213889122160135_6171633988763910144_n
立ち位置を変えてみる。
いろんな状況を想定する。
皆がそれぞれの状況で協力し対処しているという信頼。
そのような環境を認識しつつ、つながっている。
周りと良い関係性であると実感できました。
後はできることを精一杯その時やるだけです。

本番。袖にいる時もそんなことを思い出し、ステージでは客席を見渡し、知っている方を見つけました。
見守り、応援してくれる人もいます。
共演者とアイコンタクトをしながら演奏しました。
演奏の状況を少しイメージできたことで、ちょっとしたずれが生じたときにも、落ち着いて対応できたなぁ、と思います。

高揚して強くなったり大げさだったり小さかったり、響が暗かったり低かったり・・・。
色々起きても、あ、少し硬くなってるなと気が付いて、
何とかその瞬間をやり遂げる事に意識を向けました。
終わってホッとしました。
終わってみると、もう少し明確に意識的にできないかしら?なんて思います(笑)
この機会をいただいたことに感謝します。

どんな1回1回もチャレンジしたことが、貴重な財産です。
さあ、できるかどうかより、どのように考えてやっていこうか、
何を大切にしたいのかを考えていく練習しながら、
また次のチャレンジに向かいましょう!


最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。






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「難しい・うまくできない」と感じた時に。

そのお知らせを、どう受け取ることができるでしょう?



弓が滑らかにつながらない、
指が滑らかつながらないない、
音が滑らかにつながらないない、
わざと「~~ない」という言葉の表現をあげてみました。

お知らせは、そこに取り組む課題があるということですよね!

できるようにしたい、その望みのために。

スラーのあるフレーズを「滑らかにつなげて弾きたい」と思う時に、
さて、必要な事はどんなことでしょう?
違う視点を持ってみることで、状況を変えるきっかけを見つけられることは良くあります。

分かっていること、良くわからないことなどについて、
ちょっとした混乱や、見落としていること、渋滞を整理しましょう。



楽譜上の音と音のつながりは、実際のどのように意識されているのか、
まず、フレーズで歌ってみましょう。

いろんなパターンで歌ってみましょう。
・そっと歌ってみましょう:やさしく
・強く歌うところを作ってみましょう:アクセントをはっきり
・強く歌うところを変えてみましょう:アクセントを意識的に
・やりたい表現を選んでみましょう:選択を明確に
・つなげたいところを協調してみましょう:意図を明確に

ポイントは、違うパターンも含めシュミレーションすることです。
エチュードの中には、このようなパターン練習が良くありますね。
正しくやるという考えを外して頭を柔らかく、ゲーム感覚でやってみたら?

様々な動きに対応できるようにシュミレーションし、違い・変化に対応します。
これは音形・リズムのパターン練習にも同様なことですね。



さて、今回は運弓について。
実際の弓の表現として、この変化をどうとらえることができるでしょうか?

もし、スラーの滑らかさが、
「できるだけ均一に保つ、同じように弾くこと」と考えているとき、
抜けていることがありそうです。


弦楽器の場合、音が変われば、弦の長さが変わり、
振動が変わり、摩擦が変わるということについて、
どう考えられるでしょうか?

弓の毛を弦に向かわせ続けることで、
1つ1つの音の変化に対応し続けていく。
バランスする動きはいつも変化の中にある。


自分全体の働き、楽器の機能とともにある、弓を扱う仕事。
押しただけの力で押し返される、抗重力のサポートと、弾力の関係性などなど。
全部が働きつつ、協調することで、変化に対応して行くことができる。

やろうとしているのにできない、なかなか動きを変えられない、気づけない。
そんな時に自分全体の働きについて意識を向け考えるという、
アレクサンダーテクニークがあるのですよ


関連過去記事
<スラーの中で>

最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。







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チェロをこれから始める方の、初めてのレッスンにて。


どうやって触れる?

楽器とのお付き合いの仕方を、始めにやってみます。
楽器の大きさ・形や、重さを扱うために、
考えたいことを順番に、お声掛けをしています。



楽器を扱う動作とその意図をお話しします。

初めから丁寧にやってみることは、演奏そのものの準備になります。
意図をもって動くこと、必要な動きが機能的であること、
どんな考えで、どう動いてけるのかを学んでいけば、
身体に優しい、楽器に優しいやり方になります。



あこがれの楽器に触れたときの気持ち、思い出すとわくわくします!

子供のころから振り返ると扱いにはいろいろ失敗がありましたから、
あの悲しい思いをして欲しくないので
必要なことをお伝えしておきたいと思います。



無事持ち運んで、椅子に座る。

とりあえず簡易に、椅子を調節して、座って、
エンドピンを出して、長さを調節して、
楽器を立てて、自分の所に持ってきて、
チェロに触れるための脚の開く動きから、座り方を考える。
この辺りはいろいろ調整し、おさまりが良くなれば、まず待機状態。


そこから、両腕をチェロの前面に伸ばしてそっと抱えます。
ハグするようにしたら、椅子の上で左右にと、チェロと一緒に揺れてみます。
楽器を安全に扱えて一安心。にっこりします

椅子の上の自分が動いていくときの、椅子や床に触れる体の様子も観察します。
動きは全体につながっていきますね。演奏は全身に動きがつながります

やりたいことをやるための考え方、
その時々の自分全体の使い方は大切
です。



弓を持って、弓の重さを受け取ってみます。

傾けたり、倒したりするときの、支える重さの感じ方を調べます。
弓を持ちあげるときの、腕全体の動きは、どうなっているでしょうか。
弓先に方向を意図すると、手と腕の動きはどう変わるでしょうか。

ここまででもかなりの情報量まだこれでもざっくりです。


音を出すまで、弓を運ぶときの意図を伝えます。

弓の重さのバランスを扱い、毛が弦に触れるための動きを考えます。
持ち上げる。近づける。
弓毛の弾きたいところを、弦の弾きたいところへ向かわせる。
肘から回す。重さをのせる。
角度を選ぶ。方向を選ぶ。
弦と弓の摩擦、弾力があることを思いつつ、
弾くと決めて、弾く。


弦の振動の様子が見えて、弓をどれくらい使うかを選んで、やってみます。

始めはのぞき込むように、ちょっと小さくなっていましたが、
腕を長く使いやすくするために、座っている自分のことを思い出して、
試しながら弾いていきました。


どうでしたか?とお尋ねすると、
最後の感想は、「楽な時に、いい音がするでした!
そこを受け取ってもらえて良かったなぁ。


書いてみると、結構いろいろありました。
また少しづつ、丁寧に見ていきましょう。もし、それが望みなら。
繊細なアップデートは限りなく続く・・・

楽器の響と奏でる自分の探求の旅。
やってみればこその喜びがあり、
その奥深さへ取り組む人たちへの、共感と尊敬がますます湧いてくるのです。
たとえ今、その旅路のどこにいようとも。



最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。









指使いと、必要な動き

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レッスンから。
ご本人のご希望は、
16分音符からのポジションの変わる跳躍音程、
指使いは、どれがいいか?
3種類も考えて試しておいででした




わたしからの提案は、正解ではなく、
跳躍音程の前にやっていた動きを観察することでした。


当たり前すぎるようで、無意識になっているところを見てみます。
音の変わり目にやっていることは何でしょうか。
何が起きているのか?



次の一連の16分音符を丁寧に少しゆっくり弾いて、さあ行くぞと思うところで止まります。
音を出すと決める、弓の動きに「待て」をかけてみました。

次へ行きたくなっていて、止まれないことに気が付きます。

そこで止まれる時に、音の終わりで動きを意識します。
次の音の始まる前にやっていることは何でしょう?
次の音を出す瞬間をあらためて決めます。


それぞれ、3つの指使いで丁寧にみていきました。
ポイントは指と弦の関係性。


動きが明確になってくると、音は問題なく明瞭になりました。
テンポを上げても、どのパターンでもできそうになりました。

後は音楽的な自分の要求にどちらがあっているか、選べばよいでしょうということに。


最後に2回続けて弾いてみられた時、
以前とどう違いましたか?とお尋ねしますと、
「指使いの問題ではなかったですね!」という感想でした。

観察することでも動きが変わります。
やりたいことのために、どう考えると、動きがどう変わったか。


指使いで、どれがやりやすいか、という正解を求めるよりも、
指の順番・ポジションとともに動きの意図を考えながら、
こんな動きがあるという探求をしていくことで、可能性を広げました。




速く・正しくやりたいという思いでいっぱいになっていませんか。

練習してうまくいかないとき、
問題だと思ってたくさん繰り返していることについて、
必要な動きについてどのような視点・意図を持っているか、
自分全体にどんな意識を向けているか、
問いかけてみましょう。

一つ一つの小さな動きが順番にあります。
弓が弾きたいとき、指が繊細な動きでそこにいるようにと思うとき、
必要な動きの観察と分析をしていける事は、
弾きやすさのみならず、音楽の表現の自由さにも役に立ちます。

やりたいことがより明確になる時、必要なことが整理されます。


最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。





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「歌う」って??
何をするのかよくわからないって思うことがあったら。

実際、声を出してみましょう。
音程が難しい時は、階名だけでもいいと思います。
音の名前で読んでみて。
頭で考えるだけでなく、声にして、その声を聞いてみて。

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響を見つける
自分の声



練習するとき、
今どうなっているかな、を受け取って、
次どうしたいかな?を、考えてみましょう。
自分の思いを聞く。
そして、又新しく弾く。

つっかえるような場合は、
弾きなおす直す前に、なおのことのこと丁寧に歌ってみてくださいね。

「間違った!」と思う時、
「もっと違うように弾きたかった」という思いを
「こんな風にやってみよう」という声にして、
歌にして、弓を動かしてみて。

弓を動かすことを、声で歌うようにやってみましょう。
声にする前に手が動きませんか?
弾きたい思いに、
実は手はとっても素早く反応しているのです。



ちょっと待って、自分全体を思いだせたら、
そのほんのちょっとの時間は、
その次にどうしたいかを選べるかどうか、大切な選択の瞬間になります。



***********


指を動かすことは、弓が歌うために。
弓が出したい音を思う時、指がそこにいるように。
限りなく繊細なことなのだけれど・・・



鈴木メソッド1巻の最初のページは、
ほんと、よくできている!とあらためて思います。

表現したいことのために、
何を考えて、
何を準備して、
考えながら待てる、
弾くと決める、
そのプロセスが、書いてあるのだなぁ。



最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。




全身に響く

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今日は、宮田 大さんのリサイタルに行きました。
所沢ユーズで、無伴奏のプログラムでした。

もう、言うまでもなく、美しく繊細な響き。
それは迫力ある渾身の演奏をたっぷりと浴びてきました。
大ホールで1000人からのお客様とともに、ご本人も楽しまれていたようでした。
とても素晴らしい表現・技巧に圧倒されます。
自由なんだなぁ。
なんだか、ポッパーさらいなおそう💦
そんな気持ちになりました。


***********

ところで、昨日は、幸手のワイズレディスクリニックにて小さなソロコンサートでした。

帰ってプログラムを整理したらなんと30 回目になっていました。
演奏させて頂いて10年にもなるのですね。


横になったり、楽に聴いてもらいます。(柔らかいマットの上です)
そうすると、ログハウスの床からも良く響いているようです。

「とてもリラックスできました」
「お腹の赤ちゃんがポコポコ動きました」クリニックIMG_20181012_153821
といった感想を頂くことが多いです。

昨日は、
「全身に響いて来て、自然に涙が流れました」
というのがありました。


生演奏を目の前て聴くのが初めて方も多いです。
チェロ一人では、豊かな伴奏に頼ることとはできません。
不器用な私なりに、とつとつと勤めて参りました。
ここ数年少し落ち着いて、歌詞を読んだり思いをお話ししたり出来るようにもなりました。

AT を学び、自分の全体と相手の全体を含めることの意味がようやく深まりつつあり、
このような言葉もいただけるようになってきたのかな…と、うれしく思いました。


先のピアノとデュオ、酒蔵でのカルテットの演奏後に、それぞれ、
「涙が出て、明日も頑張ろうと思ったよ」
「長生きしようと思ったよ」
そんな感想もいただきました。
このような言葉を直接伝えに来てくださったこと、とても私の心に響きます。


今 目に見えるもの 見えないもの
在り方(考え・動き)の質を変える
在り方が質を変える
見えてなかったものも 少しずつ見えてくる

関連過去記事
音と いのち
響を見つける

***************

お知らせです。

このクリニックでずっとカルテット演奏でご一緒してきた村井 薫さんは、
アレクサンダーテクニーク教師として活動されていらっしゃる村上 敬子さんと、
ワークショップを開催されます。

私も近いうちに、このような会を持てたらと思っていますが、
こちらは「ヴァイオリン・ビオラ」奏者の方向けです。
ご興味のありそうなお友達に、是非お伝えしてくださいね!


Violin-Viola奏者のためのアレクサンダー・テクニーク ~「自分のチューニング」で演奏の質が変わる ~

アレクサンダーテクニークによる「自分のチューニング」で、姿勢バランスや心身の在り方を調整し、演奏の変化を見ていきます。

★ 日時:2018年11月11日(日)13:00~16:00
★ 場所:スタジオリリカ(東京都渋谷区、初台駅徒歩7分)
★ 定員:約10名 ★ 参加費:8000円
★ 内容(予定)体験型のワークショップです。
・立奏・座奏時の姿勢バランスの見直し
・腕の動きがスムーズになるウォームアップ
・個別ミニレッスン(希望者のみ)
 楽器の構えから奏法まで何でもご相談ください
★ 講師:村井薫、村上敬子

構えるとき 新しさに身を置いてみる

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最近の実習生レッスンで、
チェロの演奏を探求される方と、新たに取り組み始めました(^^♪



やりたい曲の課題と、それについて考えていることをお尋ねします。
音が小さい、弓が指板の方にぶれてしまうなどのお悩みがありました。

演奏の動きは腕だけのことはないですね。
どんな考えでそれをやっているのかお聞きするのはそのためです。

なかなかうまくできない理由は、注意している内容に関係あるかもしれません。
エンドピンの長さや、座り方も気にされていました。



自分全体の働きの中でつながりをもって動いているというところに着目して、
弓を使いにくくしている状況から開放していくことで、
やりたいことがやりやすくなるような方向性を見ていきます。

楽器を構える動きの中で、どんなふうに座っていくか、DSC_5564
身体をどのように意識していくか、というところから。
新しさに身を置いてみる。

いつもとは違う座り方の違和感も体験しつつ、
楽器や弓の新しい通り道を見つけます。


座っていることが楽で、
そこから音を出すため弓を扱う新しいアイディアを試してみます。

とても楽そうに素敵な様子で気持ちよく音が出ました。
あらっ?と笑顔になりました。


そこで大切なのは、その変化はどんな違いか、
どうやってやったのかをまた考えてもらうこと。

自分でここまでとても丁寧にやってみたことを、
あらためて考えて選べるようにすること。

そこに時間をかける必要があるのは、
とても複合的なことを1つ1つ順序立ててこそできるから、
その1つを見出す繊細さは動きの考えの中にあるから、なのです。
(頭と脊椎の関係性がそのやりやすさを開く鍵であることがこのレッスンの要です



自分に問いかけてみましょう
できるかどうかでなく、何から始めるのか?・・・とかね。

まずはちっともわからんから始めるわけで、
興味深い(難しい→あえてこう言いましょう)種はいっぱいある。
なんであれ、やりたいことに向かう体験は、何かを考えさせ、理解させてくれますね


**************



考えないでできる、自然にできるようにと思うでしょうか。
それは、それまでに意識的に取り組む体験をしてきたかどうかに関わってくるでしょうし、
その時々の選択できる考えと動きの自由さが、自然に見える様子なのではないかしらと思います。



***************


光を映す水辺にたたずんで、その淵の深みを垣間見てしまった。
そんな心持がする。
飽きずに、その美しさに指先を伸ばす。
水面は波立ち、指の間を流れてゆく。
冷たさに引き揚げた指先の、小さな滴の輝き・・・。


ジャック・マイヨールは海の深さに魅入られた。
イルカと心を交わし、深みを極めようと潜り続けた。
未知の深みに身を運ぶことで、計り知れない何かを、
恐ろしい静寂と漆黒の重圧の中にさえ、生涯求め続けたのだなぁ。



最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。

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和音を弾くときには、2つ以上の弦に触れていくのですけれど、
どうも、難しいなぁ。。。と思ったら、
なんだか、興味深いなぁと言い換えてみてね

高い音が弱いなぁ。
真ん中の音が鳴らないなぁ。。
同時に同じように鳴らしたい?

それぞれの響の違いをどんなふうにブレンドできるかな?
と思ったらどうかしら?


重音の連続するときなど、力んでしまうなぁと思ったら。

「すぐ弾かないと!
急いで次に行こうとするとき、力が入ってしまう。

「しっかり押さえないと!
移る前、ぎゅっとしていることは、
次に音を取る時の自由さを邪魔してしまう。


分かっちゃいるけど。。。ですよね。

そこで。
頭が脊椎の上でふんわりと動けるようにと思うこと、
これが、楽な動き、動きの自由さのための
ロックを外すカギなのです

そうすることで、自分全体の働きの中で、
必要なだけの力を見つけていき、
いつでも動ける自由さを見つけていきます。


まずは1つ1つそれぞれで、音の響を保ってみましょう。

指と弓は、それぞれどんなふうに触れていますか?
それぞれの動きの関係性を見ていきましょう。

次の弦に移る前の、音の終わりを観察してみましょう。

どんなタイミングで、どんな動きがあるでしょうか。


***************


音楽を思って、
自分全体の動きを思って、
1つ1つ、
指が動く。
弓が歌う。


響きを生み出す。
音の生まれる直前のエネルギーをみて。

音と音の間をながめて。

この空間に、消えていく音に耳を傾けて。
音の終わりの小さな瞬間も、今を生み出している


終わりから、始まりへ。

次にいつでも動き出せる静けさ、明晰さは美しさでもあると思います。
次に行こうとするときの意識は、興味深い



最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。

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