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2019年02月

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楽器が響くために。

音がつぶれてしまう。そんなときに考えたこと。
強く弾きたい思いを、ちょっと手放す必要がありました。
強く弾きたいときの力みは、動きを鈍らせているのが明らかでした。



どうやって動くためのリリースをしたらいいのでしょうか?
そもそもどれくらいの力でできるのでしょうか??

今できる、表現はどれくらい?
どんな対比なのか。どんな風に鳴らしたいの?


アレクサンダーテクニークを学ぶほどに、
自分全体の働きの中で、何をしているのだろう?
何を考えることができるだろう?
という視点を持つ意味を、より信頼できるようになりました。


いつでも動き出せそうにしている。そしてあらためて選択できる。
意識的に、やろうとするそのタイミングを選ぶことは考えたいことの1つ。


なんだか全然うまくいかないという思いのところから、
観察をしていき、
うまくいきだしたとき、それが続くとき、
氣が付いたことがありました。


左手の指先には、弦に触れる繊細さを思いました。

あ、右の指は何をしているの?

右手の方は、弓の動きや、毛の接触に意図は持っていたのに、
指先の動きや感触を左手ほどキャッチしていませんでした。


指先の動きに、手と腕がついていく。自分全体の働きの中で。

道具が指先になる。
そのためには、指先に繊細さが必要なのだと、
あらためて氣が付いて、
弓に触れた指先が動きだしたら、
表現したいことを思う時、
左手の指先と一緒に協調していることが分かりました。

左右の仕事は違うけれど、弦に触れるための指先の感触は、
その響と直接につながっていました。

響につながり続ける指先。

やりたいことのために、
腕や手の先の、指の動きを、その繊細さを、
自分全体につながる働きの中で意識してみよう。



ああ、こんな風にも弾けるのだな~と自分の中では大満足の発見
この注意力と全体の自由さ、柔軟さを、持ち続けたいなぁ。

困難に思われる課題にチャレンジしてこそ、見えてくることもあるのだと実感。。。
その中の小さな発見からあらわれた小さなステップは、
好奇心と幸福感の両方を間違いなく満たしてくれた。




最後までお読みいただきどうもありがとうございました。


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指のやりにくさ、力んで動きにくい状態をなんとかしたいなぁ・・・

音程の取りにくい時、個別の指の動きを考えることが多いかと思いますが、
力みを生む「考え」を用いていたことにハタと気が付きました。

音を押さえよう、掴もうとしていました。
ぎゅっとしながら動き出そうとしていたら大変なのです。


動きにくい時は自分を動きにくくさせている考え、選択があった。

ほんのちょっと先をせっかちにやろうとしていることが、自分を固めています。

そして、動く順番を見直して整理すると、
弓の動きをより明確に意識する必要がありました。


状況を見る。
どんな軌道?どれくらいのスピード?その時、何が大切?
対応できるような動きやすさと、変化に対応して、必要な選択ができる事。


例えば、自動車の教習所で習ったことを思い出す。
(マニュアルでした💦)
ニュートラルを通って変化する。
ギアを変えることでその時必要なパワーを選ぶ・・・
オートマチックでない、自分の判断がいるのよね。
ブレーキが良く効くからこそ、安心してスピードが出せる。
ペーパードライバーですけれど(笑)

ずいぶん前ですが、新幹線のドアが開くのを見ていて、氣が付いたことがあったのです。
ドアのロック。
油圧?が解除され、ドア全体がすこし外側へ浮いてから開く。

指も弦の弾力を受け止めつつ押し返されている。
その圧をゆるめてから、動けばいい。



やりたいことをやるために、
その考えを用いる時に、
自分全体の働きがあることを思い出していく。
→なぜなら、ぎゅっとする考えから、出てくる必要があるから。

頭がふんわり動けるようにと思う。
そうすることで、自分全体がつながっていて、
動きに必要な支えと、バランスがするつながりがあることを思い出せたら。
今、やることを1つづつやっていくというシンプルさに戻れます。


やりたいことのために、役に立つ考えの言葉使いを選んでいくこと。

指が触れたり離れたりする感触に意識を持ちつつ、弓の音を歌うタイミングを決める。
弓の動きに表現のための明確さがある時、左手がずっと楽に動く。

「弓は動くと決めて、動く」
「音を弓が弾きたいとき、指がいるように」

奏でたい音楽を弓が弾くために、指がそこ(弾きたい音の所にいて、弓が弾くと決めて動く。
向きを変える、弦を変える、位置を変える、
その時々の動きを眺めつつ、あらためて弾くと決めて弾く。
ちょっとややこしいでしょうか(笑)


音程は、音楽的な要求に沿った弓の扱いの意図が決まってくると、
ずっと楽に弾けるようになるなぁ・・・(複合的な様々なことにおいての一面として)
今はこんな風に考えています。。


最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。

演奏までにできること 周りとつながる

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2018年の2月は、武蔵野市民文化会館で室内楽のコンサートがあり、アレクサンダーテクニークを学んだ方たちと、実践的な学びのとても良い体験でした。
ヘンデルソナタ 東京弦楽研究会2019
2019年2月は、調布くすのきホールにて、ヘンデルの2つのチェロのためのソナタを弦楽の伴奏でソロパートを務めさせて頂き、貴重な体験となりました。
以前からたびたびコンサートのサポートをさせていただいていた弦楽合奏団です。


この機会を下さった皆
様、聴いてくださったお客様、ありがとうございました。
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掛け合いが美しくもなかなか緊張感のある曲、原曲は2つのバイオリンのためのソナタで、弦楽合奏伴奏での音域・音量のバランスなどにおいて悩ましい点多々ありました。

ゲネプロでは、降り番の時にホールを歩いてみて、客席にも座ってみました。
居る場所で響の聴こえ方は違うことが分かります。後方座席では全体がきれいにまとまって聴こえ、
前の方ほどより各楽器がより生き生きと直接的に聞こえてくるようでした。


昨年は5重奏の室内楽、今年は弦楽合奏による伴奏でずっと大きな編成です。
椅子の位置や向きの調整をし、実際どのようにお互いに音が聞こえるのか注意してみます。

アンサンブルしやすいか、どう聞こえてくるか、みんなでアンテナを巡らしていました。
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ステージ前面ソリストの位置で、当然ながら客席方向にウオンと気持ちよく響きますが、ステージ後方では時差で聴こえてきます。
各セクションリーダーと話してみたことも安心材料になりました。


リハが終わってからいろんな場所で、ちょっとづつ弾いてみました。
コンサートマスターの席、チェロのトップ・後部、それぞれとても興味深かったです。


開演して初めの曲は、ホール客席後方で聴いていました。kyakuseki51135293_2213889122160135_6171633988763910144_n
立ち位置を変えてみる。
いろんな状況を想定する。
皆がそれぞれの状況で協力し対処しているという信頼。
そのような環境を認識しつつ、つながっている。
周りと良い関係性であると実感できました。
後はできることを精一杯その時やるだけです。

本番。袖にいる時もそんなことを思い出し、ステージでは客席を見渡し、知っている方を見つけました。
見守り、応援してくれる人もいます。
共演者とアイコンタクトをしながら演奏しました。
演奏の状況を少しイメージできたことで、ちょっとしたずれが生じたときにも、落ち着いて対応できたなぁ、と思います。

高揚して強くなったり大げさだったり小さかったり、響が暗かったり低かったり・・・。
色々起きても、あ、少し硬くなってるなと気が付いて、
何とかその瞬間をやり遂げる事に意識を向けました。
終わってホッとしました。
終わってみると、もう少し明確に意識的にできないかしら?なんて思います(笑)
この機会をいただいたことに感謝します。

どんな1回1回もチャレンジしたことが、貴重な財産です。
さあ、できるかどうかより、どのように考えてやっていこうか、
何を大切にしたいのかを考えていく練習しながら、
また次のチャレンジに向かいましょう!


最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。






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