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カテゴリ:呼吸

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身体の観察・楽器の構えに関係する氣づき

身体の後側では、以前はたびたび痛みがありましたが、
今はほとんど改善し腰痛や肩こりはありません。

ちょっと前まで、前側はあまり困った感じはしていませんでした。

でも実際は前側に関係していろいろあることも少しずつわかってきました。
顎から脚まで・・・!!
全部一緒に。
1つ1つ順番に。

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ファシア

ファシアを学んでいくと、
身体の組織は様々な膜と層構造があり、
様々な細胞と構成物が包み包まれて相互にその機能を保ち、
支えていることがわかります。

ファシアの定義はまだ用語もいろいろにみられて、
定まっていない現在も進行中の分野です。
筋膜とひとまとめにせず、
その詳細な機能を解剖手法によって研究しているステッコの研究に基づいた、
ファシアの仕組みを少し学んでいます。

ファシアは浅層・深層があり、様々な構造をつないで機能しているシートです。
ファシアを通して骨や筋肉の動きは各所に伝わって、
それがさらに全体の機能をつなぎ統合する重要な働きをしていることがわかります。



筋肉は細胞の束となって、束ごとにまとめる膜があって、
腱になって、腱とつながる膜は各機能とつながる構造に働きかけます
個別の筋が力を伝えるために、
それぞれに動けるようなすべり面があったり、
可動性をつないでいる構造がファシア層です。


写真で見るとお腹の筋のついている腹直筋鞘背中の筋のついている深層の腸腰ファシアは、
白い繊維が広がって見えますが、働きも広範囲に関わっています。
細い繊維が方向性を持ちつつ重なっているのがわかります。
筋肉のラインに沿って、前側、後ろ側と構造を支えたり伝えて(筋ファシア展開)連動しています。
アナトミー・トレイン(トーマス・マイヤー)


マッサージやテーピングもファシアの展開方向にされることが効果的なのもなるほどです。
ストレッチは、筋を取り巻く組織の温度を高めることで、コラーゲンなどの流動性を高める必要があるということでした。

そして1分ほどの持続的なストレッチでは80%ほど可動性を高めるそうです。
温めることで動きがよくなるること、
ストレッチにはある程度時間がかかるということも、要チェックですね。

学び始めなので大まかです、もし間違っていたらごめんなさい、修正します。
また学んで今後も書いてみます。

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座禅

春から瞑想をするようになって、
結跏趺坐という脚をももにのせる座り方で瞑想していました。
始めは太ももの厚みで足首がきついし、
しびれて痛くて大変でした。

痛いことも観察し、
もぞもぞしたり何とかやってました。
ようやく半年過ぎた頃、
脚のストレッチがされてきて、
痛みが少なくなってきました。
1時間後に立ち上がる時のしびれも、
だんだん回復が早くなってきました。

小さい動きをよくよく観察していくと、
もっとお尻の方が動けると気がつきました。
太もも前側からお腹、
反対後の太ももから骨盤背中の様子。
表面、中の方、
どんな感じ?

静かに観察していたら、おっ?!
普段あまり気がつかない内臓の方に動きがあって驚いた。
身体に入っていた力を気がつくたびに緩めていくと、
自然に脊椎の動きも起きました。

どうやら、骨盤の股関節回りで、
前側が強く引っ張ってギュッと締めていました。
そういえば、考えてみると呼吸でお腹があまり動いていません。

股関節の動きは身体の前側のつながりがあって、
前側の腹直筋鞘や大腿ファシアのつながりを動きにくくしていたのだと、
わかりました。


静かに座り続けてみると、
力の入っているところにあちこち氣づくことができました。
呼吸の動きは、
吸うと胸郭が広がる動きを思いながら。
息が入ったら、
お腹はもっとゆったり広がっていいのだね~。

またお腹をすぐにギュッと締めたくなります💦
お腹とお尻、ずっと引っ込めようとしていたんだなぁ・・・
股関節の働きために、お腹も腿も緩められることも必要でした。


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演奏の場面ではどうでしょうか。

動き出そうとするときの、股関節や脊椎の様子はどうでしょう。
頭の動きからつながっているかしら。

私自身は身体の前側を固くしている自覚があまりなかったのでしたが、
どうもこれがしぶとくて、喉・首・顎に関係していると確信した。

そういえば、家でリラックスして練習しているときはエンドピンは長めでいいのに、
外で実際の演奏を聴いてもらうような場面になると、ちょっと短い方が安心。
エンドピンが短い方がいいと思うのは、
その方がしっかり弾けるような氣がする弾き方に戻りたくなるのです。
身体の前側を屈める、縮めている動きは、
ちょっとした緊張に表れているようです。


脚からお腹にはいる力に気がついて、
胸部から首への緊張について、開放することを試みます。

以前に書いた親指の伸びていける方向性のアイディア、
呼吸の動き、身体の前側でお腹周りのつながりなど、
頭の動きから一緒につながる動きとして思い出してみよう。

全部一緒に一つ1つ1つ順番に。
そして、静かに少し時間をとってみる、
もう一度やると決めて動く。
言葉にするとこんな様子かな。
実験はつづく。



最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。

呼吸の動きを思い出す

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ここの所、呼吸について書くことが多くなっています。IMG_20201121_095641
大切だと感じ、折に触れて思い出したいのです。

何をしていても、していなくても、
話しながら、聴きながら
何かを見ながら、考えながら、
呼吸に意識を向けてみましょう。


何かしようと思うときに、妨げるものがあるでしょうか。
やりにくさを感じたら、呼吸を思い出してみましょう。
動けることは心地よさと関わっていると思います。

観察している意識に氣づいていましょう。
うまくやっているかどうかより、
今の状態に興味を持ち、受けとめてみます。



今の呼吸を観察してみてください。
ちょっと静かにしてみます。
動き出すための一呼吸。
呼吸の変わり目、つながりを思い出す、静けさをみつけて。
そこからまた、よし、動き出してみよう!と思えるでしょうか。

今の状態から、さあ動き出そうとする意識と、身体の組織は全体で協調して働いています。

その空間で、息を吐きながら、息を吸いながら、何かをしようとしている自分全体の動きがある。
自分全体の心地よい、楽で、生き生きとした活動のために、呼吸の動きがいつも一緒にある。

自分の呼吸は、自分全体の働きと一緒にあります。
頭てっぺんから足の先まで、呼吸の動きが自分全体に波のように生き生きと伝わっていると、思ってみたらどうでしょう。
1つの呼吸にゆっくり意識を向けてみたとき、
自分全体の呼吸の波と、自分の周りの空間のつながりを思い出してみてください。


酸素は取りこまれ、身体の隅々に運ばれています。
出ていく息は空間に放たれて、空間につながるどこかで、植物などが酸素と二酸化酸素の交換の活動をしてくれています。
生物の呼吸の働きは、この空間で内にも外にも、小さくも大きくも様々なスケールであまねくつながっている、その空間を共有している存在たちも、自分とつながる要素ですね。
緑やの豊かな空気のきれいなところでは、呼吸に幸せを感じます。

山や、高原から下りてくるとき、だんだん空気が変わっていくのがわかると、ちょっとした息苦しさ、悲しみさえ感じたことさえありました。その空気の違いに繊細に反応しているのですね。
置かれた環境で慣れてはいきますが、あの心地よさは記憶にありますよね。

呼吸の動きを思い出してみて。IMG_20201201_135606
しばらく観察したら、何か変化があるでしょうか。
何が心地よいでしょうか。
何か感じるでしょうか。


スナップ
1枚目:見上げる高さで凛と咲いている大王ダリア
2枚目:金色のイチョウの枝先には、来年のちいさな芽が準備されていました

最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。

胸郭の動きと演奏の動きについての考察

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演奏の動きと一緒にある呼吸の動きについて、前記事に続けてもう少し書きます。
身体全体の動きと演奏との関わりについて、私なりにいろいろ思いを巡らせているのですが、その都度、ああ、そうだった、なるほどと思う繰り返しです。

あ!と気づく瞬間の新しさ・発見は、今に興味を持ち、意識を向けていて、ふと視点を変えてみることに、ヒントやひらめきがありました。


呼吸している自分を眺める。
胸郭の方から楽器を思ってみます。
表面でなく、立体的な中の方から思ってみます。
身体の中の方から、外側へ意識を向けます。
胸郭にはいつも立体的な動きがあります。
この動きと一緒にいてみましょう。

胸に手を当ててみましょう。
しばらく動きを観察しましょう。
動きが少ないようでしたら、胴体全体に意識を向けてみましょう。

胸郭から手の方に意識を向けてみてください。
手のぬくもりや、指先、手の平の力の入り具合。

胸骨と肋骨が、手と一緒にいると思うとどうでしょう。
呼吸すると、胸は手を押していませんか。


演奏で弓が、浮いてしまうとき。
弓を押し付けようとしているとき。
もう少しの支えがあったらどうでしょう?

意識する方向を転換してみて。
楽器が触れているところで、一緒にある動きを思ってみてください。
観察のポイントは、呼吸の動きと楽器の動きです。


そうしたら、私は発見がありました。K0010058
楽器から体が少し離れる動きがあることに氣が付けたのです。

胸骨の内側から楽器の方に意識を持ったら、
呼吸と胸郭の動き、腕や演奏の動きとの関係に、ある考えが浮かびました。
弾力のある支えは、胸郭で呼吸の広がっていく動きといっしょにある。

吸気で胸郭の内圧が上がるとき、肋骨はどのように動くでしょう?
たとえると、バケツの柄のように、前上に上がってきます。

肋骨は後ろ側で,12個の胸椎と左右対称に関節の動きがあります。
前方は少し柔軟性のある肋軟骨になって中央の胸骨へつながっている構造だからです。面白いですね。
肋骨の周囲は立体的に広がるのです。K0010051

肋骨は脊椎からカーブしながら前に回ってきて胸骨と出会います。
下の方11・12番目の肋骨は浮遊肋骨といって短く、胸骨にはついていません。
その分胴体の回旋が十分にできるように機能しています。
演奏では胴体の回旋も起きています。
有機的につながりを持つ組織1つ1つが協調して一緒に動きます。



胸骨 145px-Sternum_animation3実験

腕の動きを使い観察します。
手をブランブランと、指先を体に巻き付けていくように左右に振ります。
ストレッチで呼吸が大切なのは、呼吸を止めると、動きが制限されるからですね。
腕を振るのは、胴体につながる可動性を促すためです。
頭がふんわり脊椎の上にバランスし、
腕の動きには、胴体の動きがいつも一緒にあることを思いだしましょう。
腕は胸鎖関節からの腕構造を思います。
指先へ、胴体から伸びて広がっていくように。
指先のリードで視線を使い、周りを見ながらだんだん大きく回してみます。
身体全体に動きがつながります。

腕の筋肉は胴体からも来ているので、双方につながりを持って働いています。
呼吸を止めるととうなるでしょう?
肋骨が動かないと思ったら?

では、腕も胴体と一緒に伸びて広がって動いていくことができると思ってみたらどうでしょう?
参照過去記事→動きの中の伸び



演奏についての考察です。

呼吸は、楽器と弓の接触に必要な動きにエネルギーを与える。
胴体、胸郭の可動性を思い出して、ボーイングでの接触を意図することもできる。
交換・循環していくエネルギー。波のように行き来する動き。

腕が硬くなる、胴体が硬くなる、楽器と弓の接触が十分でないときは、
本当にやりたいことのための動きが制限され、必要以上の動きでいろいろやろうとしてしまう。
ほとんど同時に頭から脊椎の動きが押し下げられて、下向きの圧が起きているのです。

胴体が少し楽器から胴体が離れていくと、胴体と楽器が十分に関係しあえる接触を損なう。
必要だと思う接触のために「胸を少し張ろうとした」ときには、実際には胸椎を前に押し出して、脊椎を反らせていたのでは?
わたし自身はこのように思い当たるのでした。
背中の痛みが出る時は、この反る動きのアラートなのね。


胴体と楽器互いにうまく支えられたらいいですね。
弾力のある支えによって、必要な動きがもっと少ない力で楽にできることがあります。


アレクサンダーテクニークを考えながら弾くとき
頭が動けるように、そうすることで自分全体が付いていくことができ、
①自分でやっている下向きの押し縮める圧に気が付いて、
そこから、
②自分全体が広がりながら、全体が支えあいながら上向きに動いてけるように考えることができる
意識的な観察と選択がある。


アウフタクトでは、アップボウは弱拍で音楽的に緊張を表し、
ダウンボウは、強拍でエネルギーの開放を表していくと、基本的には多くの場合で言えると思います。
そんな場面が繰り返されて行きます。

次の動きに入る時に、呼吸の動きを思ってみる。
胸郭に空気が満たされ、肋骨が楽器に向かって動いていくのを思ってみる。

アップボウ時に、吸気によって胸郭が満たされていき、
胸郭の広がる動きを意識しつつ、ダウンボウに変わる時、
胸郭の弾力のある支えを生かしながら、エネルギーを解放することができる。

ああそうだった、うまく弾けるときのちょっとした自由さと楽さ、身体と楽器の一体感はこんな様子だったと思いだしたような気がしました。
初めての感じではなかったけれど、取り戻したというような安堵した思いでした。


楽器は動きに支えられている。
ここで、①②が生きてきます。

自然に、吸って、吐いては繰り返されエネルギーは循環する。
呼吸を止めているとき、この流れにうまく乗れないから、
必要な身体のつながる動きを制限してしまうのね。

呼吸はまさしく、音楽に沿って一緒に起きていることで、
弦楽器はどこでも呼吸できるけれど、エネルギーの動きの現れで、意識できることの一つ。

いつでも動ける自分全体でいるための観察と選択ができる、と思いだしてみよう。


ヴヴィヴィアン先生は、
「動きを考える時、それに必要なだけの息は入ってくるのよ」
とおっしゃっていたことを思い出します。

やりたいことに必要な動きは、呼吸と一緒にある。


歌いたいフレーズを思って動き出してみる。実際に歌っていくように。
チェロは、心臓に近いところで触れている楽器🎻
きっと私のドキドキを一緒に感じてくれているのよね💕



最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。


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オンラインレッスン受付ています

ZOOMやSkype、LINEラインなど使えると思います。
まだ試行錯誤のところもありますが、場所に関わらず遠方の方ともお会いできるのはうれしいです。
疑問や、相談など、なんでもどうぞ。
ちょっとしたことにも、動きの見直しや、身体の使い方、演奏や練習のヒントなどありますので、一緒に見つけていきましょう。
あらたな視点から、観察しながら課題に取り組むことができると思います。
メッセージからご連絡ください。


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レッスンで、時々「息してますか~」と聞くことがあります

「ん?」「あ!」
呼吸を時々思い出してみましょう。
「止めてた
浅くなっていることもありますね。

呼吸は忘れていても起きていることですが、呼吸に気が付くときはどんな時でしょう?
おかれた状況によって感情や運動と密接な関係があることは様々体験していることです。
意識的に呼吸を観察していくことで、影響を与えることも可能です。
音楽の表現は、呼吸の様子に密接ですね。


呼吸の動きに興味を持てたら、頭から自分全体も思い出してね~
頭が脊椎の上でふんわりと動けるようにと思う、そうすることで自分全体が付いていくことができます
協調した全体の動きのために、意識的に働きかけることもできる。
演奏(やりたいこと)のために、動き出す前に、動き始めに、動きの変わり目に、動きの終わりに、ちょっと意識を向けてみる。
呼吸があるね~と思い出すのと一緒に。

深呼吸やストレッチをしつつ、観察してみましょう。
腕を伸ばしたら胴体にも動きがあります。脚を伸ばすときもですね。
胴体も、つながって全体で伸びていくことができる~と思ってみるとどうでしょう。

興味をもって、ゆっくりじんわりと響く様子を観察しつつ、腕や脚のどんな動きを促しているのか考えてみましょう。
実際の可動性について知ると動きやすさが違います。
身体が硬いと思う人は、動きを止めているところがあるかもしれません。


腕や脚は胴体を動かし、末端の手や足は、いつも頭と脊椎・胴体を含めた全身と一緒に働いていますね!
肺の中のに入る空気の容積の変化で腹腔の内臓も動きます。

身体を動かし支えている組織は全体につながりを持っていて、動きも伝わっていることを思ってみましょう~~~


ちょっと意識を向けてみよう。
呼吸のしやすさは、動きやすさ、心地よさ。
演奏の動き出す前、動き始め、動きの変わり目、動きの終わり。
手を使うときも足を動かすときも、自分全体を思い出して~



参考図書 入門編におすすめ「音楽家ならだれでも知っておきたいからだのこと」





武道に限らず達人は、静と動、呼吸のパワーを全身で効率よく発揮できる・・・
相手の変化を呼吸からも見切ることは奥義らしい・・・
チェスの神童から太極拳推手の名手になっていった道のり、興味深く読んだのを思い出したのでご紹介。
「習得への情熱―チェスから武術へ―:上達するための、僕の意識的学習法」
だいぶマニアック(笑)
 


最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。

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呼吸を観察してみます。

呼吸を思い出したときに身体が緩むでしょうか?
呼吸が楽だと、何が違うでしょうか?

胸やお腹と背中にも立体的に動けます。
脊椎も動けます。

どこかが動かないような固さがあったら、
無理やり動かすということではなくて、
自分にどんな心地よい動きができるかを思い出していくのです。
「全部動けることが大事」と、グレッグ先生は重ねておっしゃいました。

呼吸の動きのつながりを観察できたら、
やりたいことのために、どんな動きがあるのかを少し丁寧に調べます。


興味を持って観察してみるほどに、
「なんとなく」が、「こうしてこうなってるね」と、1つ1つ意識的になってくると、
変化について見つけやすくなってきました。


ゆっくり丁寧に、
手先だけでなく身体と楽器のつながっているところから、
全体へ観察を広げてみましょう。

表現の質は、動きについての考えで変わってきて、
その意識は、だんだんと速い動きの中でも、
持っていられるようになるからです。


レッスンでは、このような観察をしていくことで、
自分でやりたいことへの望ましい変化について、
建設的に取り組めるようにしていきます。


最後までお読みいただきありがとうございました。

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細かい音符のフレーズなどをずっと休みなく弾くときに、
腕が、疲れてきてしまうなぁ…そんなことがあります。

胴体の動きが制限されていくと、腕にも影響が出ます。

そこで、呼吸の様子に気を付けてみましょう。
息を止めているのに気が付いたら、口を緩めて、はぁ~~~~と静かに息を吐いてみましょう。
そして楽に息がふっと入ってくるのに任せます。

呼吸とともに肋骨は動いているので、胴体を立体的に思い出しましょう。

手の初めの動き出しに、
呼吸とともに、腕や脚の関節に動き出せるゆとりがあること思い出しましょう。
座り方や股関節の動きやすさも、呼吸の動きと弾きやすさに関わっています。
手も足も、胴体から指先に向かって伸びていくように思ってみましょう。

大事なことは、いつも頭が一番高いところで、ふんわりと動けるようにと思えること。
そして、やりたいこと1つ1つに、意識を向けてみましょう。


*********************


「ちはやふる」というアニメがあり、競技カルタに情熱をかけて取り組む高校生の青春のお話で、
今秋第3シーズンが始まったところです。
私は今回初めてこのアニメを知って、先の1・2シーズンもすっかりハマって見てしまいました。

音を聞き取り、素早い正確な動きを追求し、緻密な思考と駆け引きがあります。
主人公が競技に臨む中で、時に周りの気配や、空間、繊細な音の変化を意識する様子が活き活きと描かれていて、勝負を左右する大事なシーンで呼吸を思い出し、自分のペースを取り戻し整えています。
けがを乗り越え、無駄な動きが減って、音を聞く才能に加え、センスも動きも洗練されて強くなっていく、千早ちゃん。
この先の展開が楽しみ。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

腕と脊椎の間にあるもの2 呼吸と腕 

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新年あけましておめでとうございます。KIMG0465
ブログにお越しいただきありがとうございます。

ここち良く自分らしいチャレンジ溢れる1年となりますように。
今年もどうぞよろしくお願いたします。


今年も私の手作りミニお供えです。
鶏の土鈴を添えてみました。

***


さて、前記事に続きます。


サラ先生のレッスンをふりかえります。


ハイポジションに上がる時の腕の動きについて。

どうもまだ固さがあるのは、何かしら?


今回の学びと気付きは、
前回の座り方から腕の動きにつながる、胸郭への意識。

動きやすさと呼吸の関係です。


先生のご指摘は、胸郭での呼吸の動きでした。肋骨前 -Gray112


いっぱい息を吸って、いっぱい吐いてみます。

どこがどのように動くでしょう?

初めのうち、動きがあまりありませんでした。

先生の手が触れることで意識を向けていくと、
だんだん肋骨の前、上の方、
横も、後ろの背の方にも息が入っていくことを思いして、
可動域はすごく増えました。


肋骨の構造によって、
胸郭全体はとっても柔軟に広がったり、
戻ったりしています。


肋骨うしろ 113→過去記事:呼吸 (4)ご参照ください。
(https://youtu.be/hp-gCvW8PRY 動画のURLも張ってみました)


写真の模型は、実際の自分の状態と同じではありませんが
(外国人のモデルらしいです)、
肋骨の前後の立体的な様子、脊椎とつながる様子をご参考に。


そうだったなぁ・・・。

呼吸は自然に起きる事、必要な息は入ってくると信頼したら、
吸いこもうとする必要はないのです。


ただ、「もっと全体で呼吸の動きがあっていいのだ」
ということを自分で許してみたら、
あれっ?と思いました。

「胸骨や肋骨が動いちゃったら、楽器の構えが不安定になるよー?!」
と、ちらっと考えたのでした。

そうか~、そう思っていたんだなぁ。
K0010051


いやいや!と思いなおして、
じゃあ、
呼吸の動きと一緒に弾いてみたら?

あーー♪
大丈夫です。楽です。

腕がとっても自由になります。


腕の動きにくさがあったら、
その時、呼吸はどうかな?と思いだすこともできますね。


動きやすさについて、呼吸はとても大切な目安になります。

呼吸を忘れている時は、身体のどこかをかためているかも。


反対に、腕の動きから呼吸を楽にできることもあります。


***


ここで、胴体を前に押し出すような張りの理由も見えてきたのです。


楽器を支えようとして、胸骨と肋骨の動きが少なかったのかも。


安定するつもりで動きを止めてしまったら、逆効果です。

呼吸の必要性についても、あんまり考えていなかったなぁ。

吸いこもうとしないように、むしろ荒げないようにしてたかな。


自然な呼吸にある動きを思いだしてみます。

腕の動きはこのようなことにも関わっているのですね。


***


頭が脊椎の上で動けるように身体全体でバランスして、
胴体の前側をゆったりとして、背の広がりもある、
そこから、もっと呼吸の動きがあることを意識していきました。

肋骨と胸骨の動きもあることで脊椎がより動きやすくなり、
腕の動きを助けるだけでなく、腕と全体がよりつながりをもてました。

何より呼吸しやすい時は、ほっと安心感がありますねー。


このように、どんな動きがあって、
その時にどんな意図を持っているかが、
身体全体の機能に関わっているのです。


この事から、呼吸の動きを気持ち良く受け入れられられて、
次のサラ先生の授業で、
「肋骨が良く動いているわね、そうそう」と言われました♫


演奏内容を思う時、その表現に必要な息が入ってくること
呼吸と共に胸郭の動きもあることも思う。

そうすると、演奏のために動き出す力が沸いてくるようなのでした。


***


演奏も、普段も、
自分全体が呼吸の十分な働きと共にあるかしら?

意識的に呼吸の動きを思うことが、
気持ちも、表現の自由さためにもとても必要だな~、
と考えることができました。


そのときの呼吸の動きはどんなかな?と気付いてみる。

腕と脊椎の間にあるもの、肋骨全体も思いだして!!

息をし、生きて、活動している。
息息、生き生き、活き活き\(^o^)/


***



やりたいことをやるために
どんな活動も、自分全体は関わり合って働いている
という考えが、とっても大切。


脊椎動物は、頭が動く方向に進む仕組みを持っています。 

頭の動きが起き、脊椎が動いて行けることで、全体に伝わっています。 

頭が脊椎の上で動けるようにと思うことで、 
自分全体が全部一緒に、そして1つずつ順番に付いてくるように動いていきます。


例えると、
機関車が貨物車両全体を動かす時、
各連結部にそれぞれ少しのゆとりがあることで、1つずつ順番に動いていけます。
何十両も全部がっちりくっついていたら重すぎて動き出せないのだそうです。

まず最初の動きが起きるところが、機関車と1両目の連結部に当たる、
頭の後頭骨と首の頸椎1番の関節。

全体が動き出すために
頭が動けるようなゆとりのあることは
つながりや動きやすさに必要なのです。


どこかが余計にに力が入って動きにくくなっていたら、
やはり頭の動きを妨げる要因もになりますから、
身体全体のつながりと、必要な動きを意図していきます。
 

最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。 
 
 

呼吸と股関節の動きやすさ

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あけましておめでとうございます。KIMG0806

本年もどうぞよろしくお願い致します。


とても暖かなお正月ですね。
故郷の新潟に車で帰る道中、
ほとんど雪がありませんでした。

例年雪深い山々のあたりも、
ほんの少しだけあるだけ。
雨が降っていました。

雪が積もっていくとき、
空気は凛として静けさがあります。
冬に雪がないのはなんだか寂しくて、
違うところのように見えました。

今年は車の移動中に、
身体のことを考えながら座っていられたので、
腰もお尻も、とっても楽でした♫

写真は、今年の私の手造りミニミニお供えです。


*********************


何かやりにくさがあるとき。
固さや、痛みなどあるとき。

何か不快であると氣がついたら、
身体からの大切なメッセージとして受け取りましょう。


そんな時、
呼吸の様子はどうかな?
と意識してみるとどうでしょう。

息が自然に入ってくる、呼吸のしやすさを、
動きやすさの目安にしてみましょう。


身体を動かし支えている両方の作用は、
身体全体で一緒に働き、
呼吸も一緒に働いています。

股関節の動きやすさや脊椎や腕の様子は、
呼吸にも影響があり、
自然な呼吸の働きを妨げなければ、
必要な動きに応じた息は、すっと入ってくるのです。

身体に入る余計な力に氣づけたら、
頭から足までの全身を思いだして
股関節から動いてみましょう。

脚や股関節の動きが、つながっているかな?
胴体と脚は動きを支え合っています。

いくつもの筋肉は層になっていて、多様な動きを可能にしてくれます。
身体の軸となる頭と脊椎がバランスする仕事は、
胴体のいちばん深層で、脊椎の周りの脊柱起立筋が担っています。

軸で支えられるとき、周りは柔軟でいられます。
軸のバランスが取れないと、周りが固くなることで支えを補っていて、
様々な活動のための表層筋も身体を支える仕事の方に協力しています。

例えば、しっかりした芯と、張りのある皮のようなものを思うと分かりやすいでしょうか。
柔らかいお団子は竹串にささって並んでいて、ミカンの房は表皮が包んでいますね。

でも身体には、固定されずに動きやすさあることが大切。
バランスは動きの中にあります。

股関節の動きやすさが、胴体を支える頭と脊椎のバランスの動きを助けるとき、
胴体を動かす筋の本来の仕事をしやすくします。


股関節から生き生きとして動けるかな。
腿を上げ下げしてみる。
上半身を前傾させてから、起こしてみる。
そして、ひざと足首も、動きやすいかしら?
股関節と、膝と、足首の連動を思います。

頭が動けるように、
そうすることで自分全体がつながっていくことを思いながら、
股関節から動いてみると、
ふっと、呼吸しやすくなりませんか?

心地よい動きを、試してみてくださいね♪

最後までお読みいただきまして、どうもありがとうございました。




関連過去記事です

楽器を弾くために考える、股関節のこと

座る・楽器を構えるときに

座奏で脚に力が入ること・ふくらはぎ

呼吸(2)空気が取り込める胸郭の仕組み

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5月はバラがとても美しいですね。
あちこちの生垣では勢いよく伸びた枝先に、こぼれんばかり咲いています。
それぞれの色や姿で楽しませてくれて、そっとはなびらに触れてみたり。
顔を寄せてほのかな香りもそっと嗅ぎたくなります。

              ************

呼吸のためにはたらく身体の仕組みから、知っていたら役立ちそうなことを書きだしてみました。

<胸郭(胸腔)のしくみ>

肋骨と脊柱は、心臓と肺を包む骨格です。
胸腔は、首より下12本の椎骨(胸椎)と、これらにつながる12本の肋骨によってできる、肺と心臓のための空間です。

横隔膜によって胸腔と腹腔が区切られています。
svg
お腹に空気は入っていきません。

横隔膜の上は肺とつながっています。
横隔膜の中心部は心臓とつながっています。

横隔膜が(お椀を伏せたようなドーム状の筋肉)、平たく収縮していく(ドームは小さくなって下の方へ下がっていく)と、胸腔の容積を大きくして肺への圧が減ることで、空気が入ってきます。

参考動画
横隔膜の3Dビュー
https://www.youtube.com/watch?v=hp-gCvW8PRY


息が出ていくと、横隔膜が緩んで休息の位置のドーム型に戻ります。

横隔膜の動きは直接感じることができませんが、間接的に肋骨や腹部まわりの動きでそれを感じることができます。
肺自体は、空気を吸い込む働きはもっていません。

参考動画
肺の構造と機能
https://www.youtube.com/watch?v=hp-gCvW8PRY

肺の中の気圧が減少することで空気が取り込まれ、反対に気圧が高まると、押し出されます。
息を吸うとき、肋骨が持ち上がり広がって、肋骨全体が背中の上の方まで動きます。
息が出ていくことで肋骨全体が閉じていき、休息の位置に戻ります。

肋骨の動きは、肋骨どうしを前で胸骨とつないでいる肋軟骨の弾力性が、大きな可動性をもたらしています。
脊椎は肋骨の可動性に伴って、肋骨が広がると縮み(吸気/吸う)、閉じると伸びて(呼気/吐く)いきます。

脊椎との関節と胸骨とつながる肋軟骨は、肋骨の可動性を作っています。
脊椎は肋骨につながり、姿勢を保とうとしてが胴体が必要以上に緊張しているとき、肋骨の動きを妨げてしまいます。

肩や腕を動かす筋肉に余計な力が入ると、
肋骨の広がったり閉じたりする動きを制限し、
呼吸の働きを妨げてしまいます。

腕の構造には、鎖骨・肩甲骨も含めておきましょう。


そして<腹腔と骨盤腔のしくみ>

息を吐くのに重要な腹筋(前・横・後ろにぐるりとある)とともに、骨盤底筋群(浅いお椀形で横隔膜と対称の働きをする)も大切な動きを生んでいます。
横隔膜と骨盤低筋群の呼吸に伴う働きによって、内臓が押されて動きます。
息を吸うとき、横隔膜が働いて縮んで平たくなり、下の方へ下がっていき、腹筋が緩んでいると、内臓を柔らかく押し出していきます。

息を吐く時、腹筋とともに骨盤低筋群が働くと、内臓を押し上げて呼気(吐く息)を助けます。
骨盤低筋群は内臓を下から支えています。
腹筋は肋骨にも繋がっていますから、腹筋に力が入り過ぎると、肋骨の動きを妨げてしまいます。

筋肉の働きには、その反対の働きが必ず関わってその仕組みを成り立たせています。
縮んで緩んで、閉じて広がって、その動きは波のように行ったり来たりしているのですね。
そして収縮と弛緩がれぞれが大切な役割を繰り返しながら、身体は全体で繋がりあって働いています。
柔軟性『緩むことができること』が、動くことの為にはいつも必要なのです。


参考文献 歌手ならだれでも知っておきたい「からだ」のこと
       音楽家ならだれでも知っておきたい「からだ」のこと


バジルさんのHPの呼吸の記事がとても詳しくわかります、
もっと良く知りたい方にお勧め致します。是非ご覧ください。
呼吸の誤解を大掃除 〜これできょうからもっと吹きやすくなる〜
http://basilkritzer.jp/archives/1470.html


最後までお読みいただきまして、どうもありがとうございました。

 

カテゴリ:
高原へさわやかな空気を吸いに行きたい~。
新緑が輝く美しい季節ですね。

声を使う、歌う、楽器を吹く、
たくさんの息を必要とする呼吸。

注意力を増し繊細な仕事をする、
息を整えて心身を落ち着かせる呼吸。

他の人と一緒にアンサンブルしたり、
作業したり、力や息を合わせる呼吸。

意識的・無意識に呼吸を使って行われる、様々なこと。
いずれにしても、生きている間ずっと身体は休まず働いてくれていて、とてもありがたいことです。

呼吸のためのどんな身体の仕組みが理解できたら、
よりやりたいことの助けになるでしょう?

身体は思っていることに反応するしくみもあります。
神経システムはさまざまに働いて全体をつなげています。

意識的であることは、無意識的な動きにも働きかけて、
変化をもたらすことへの助けになります。

前回、私の肺の位置を<歌手なら知っておきたい「からだ」のこと>を読みながら、マッピングしてみました。
私自身の感覚では思っていたより、肋骨がずいぶん下まであったのです。

私の体は、肋骨と骨盤との間がとても狭く感じられました。
それで胸腔の肺の位置が背中側で肋骨の10番目まで・・・というと、
胸(心臓のあたりのイメージ)より下はずいぶんと脇腹(肋骨側部の)近くだな~。
認識・表現はまだまだ曖昧でした。

しかしその後<音楽家ならだれでも知っておきたい「からだ」のこと>も読んでみると、
また違うちょっと違うボディ・マップになりました。

「ボディ・マップ」は「自分の頭の中に自分がどのように描かれているか」という、
アレクサンダー教師でチェロを教えるウィリアム(ビル)・コナブル教授が示した考え方です。

体の構造について考えている通りに、体は働くことを見つけました。

自分の信じ込んでいた体についての考えと注意深く比較して、
正しく認識して自分の実際構造や機能サイズに合わせていこうと探究していきます。

認識された場所がより観察されて、だんだんと意識の中の体の地図が、変わっていきます。
そして実際の構造の直感的感覚に基づいて演奏すると、動きは効率よく表現が豊かで、音楽に対して適切なものになる。
この本はアレクサンダー教師であるバーバラ・コナブルさんが音樂家のために書きました。

この本に出会わせて下さったのはバレエのレッスンをして頂いているマキ先生で、
フェルデンクライスも教えていらっしゃいます。
動きの中に体に対する感覚を目覚めさせて下さる素敵な先生です。

気持良く動きながら体について氣付いていきます。
私も少しずつ地図を塗り替えていく途中です。

呼吸の空氣が取り込める胸郭の仕組みについて書こうとしたら、
やっぱりなかなか大変でした。
長くなるのでまた次へ。



最後までお読みいただきまして、どうもありがとうございました。
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